2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16360063
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉野 雅彦 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (40201032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅原 徳次 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70203586)
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Keywords | 超微細塑性加工 / 硬脆材料 / 微細ダイヤモンド工具 / 光学特性 / 微細構造 / 延性モード加工 / 単結晶金属 / 結晶方位 |
Research Abstract |
本年度は昨年度作成した微細押込み加工装置を用い、(1)硬脆材料の加工特性の検討、(2)光学的機能表面の開発、(3)単結晶金属の結晶組織の制御について検討した。 (1)硬脆材料の加工特性の検討 ナイフエッジ型ダイヤモンド工具を用いてソーダガラス、石英ガラス、水晶、シリコンについて押込み加工を行い、FIBにより加工痕深さを測定した。この測定に基づき押込み荷重-押込み深さ関係を検討し、それぞれの材料ごとの臨界加工深さを検討した。さらに理論的モデルを作成し、臨界加工深さと材料物性値の関係を検討した。さらにFIB装置を用いてサブミクロンサイズの微細ストラクチャダイヤモンド工具を作成し、石英ガラス、水晶、シリコンについて直径約200nmの微細穴列を作成することに成功した。 (2)光学的機能表面の開発 ナイフエッジ型ダイヤモンド工具、微細ストラクチャダイヤモンド工具を用いて石英ガラスに微細加工を施し、その透過率の変化を分光分析機により測定した。微細加工を施すことにより波長300nm以下の領域で透過率が低下することを明らかにした。これにより紫外線フィルターを構成できることを明らかにした。さらに、微細塑性加工により窪みをつけた石英ガラスに金をコーティングし、さらに余分な金を研磨により除去することにより、微細な金ドット(量子ドット)および微細配線を作成することに成功した。 (3)単結晶金属の結晶組織の制御 ナイフエッジ型ダイヤモンド工具により単結晶純銅表面に微細押込み加工を施し、その断面をFIBで観察し結晶構造の変化を検討した。さらに押込み痕に垂直な薄片をFIBで切り出し、その結晶方位をEBSDで分析した。その結果、微細押込み加工により結晶格子の回転が生じていること、また結晶方位により加工特性、結晶回転が異なることを明らかにした。
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Research Products
(6 results)