2004 Fiscal Year Annual Research Report
MEMSのための機能性表面の創成法の開発と評価(次世代HDD用超低摩擦・耐摩耗・低跳躍スライダーのための基盤技術開発
Project/Area Number |
16360066
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
梅原 徳次 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70203586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上坂 裕之 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90362318)
冨田 博嗣 オイレス工業(株), 中央研究所, 主任研究員
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Keywords | MEMS / 機能性表面 / プラズマ / 低摩擦 / 耐摩耗 |
Research Abstract |
超低摩擦・低摩擦・低跳躍スライダー実現のための微細加工技術を確立することを主眼に置き、表面波励起マイクロ波プラズマとECRプラズマとイオンビーム照射によるnmスケールの微小突起創成技術の開発のために、イオンエネルギーと電流密度の突起形状、突起高さに及ぼす影響を明らかにした。具体的な成果を以下に示す。 (1)表面波励起マイクロ波プラズマ、ECRプラズマ及びイオンビームによる微小突起創成技術の開発 低跳躍スライダーの材料はセラミックスであり通常用いられるAl_2O_3-TiCを用いる。この材料に窒素プラズマから引き出した窒素イオンを照射することにより、エッチング速度の遅い硬質相であるTiC相がnmスケールで突き出ることとなり、時間を制御することによりnmスケールの微小突起を高い高さ精度で創成することが可能となる。得られた突起の形状をAFMにより評価し、突起の高さと面積割合に及ぼすプラズマのエネルギーとイオン量の影響を明らかにした。その結果、TiC相の面積は材料固有であるが、突起高さはnmスケールで制御可能であることが示された。 (2)表面波励起マイクロ波プラズマを用いたCNx膜の成膜装置の開発 本研究で開発するCNx膜の成膜装置は従来のマグネトロンスパッタリング装置のプラズマ源の代わりに表面波励起プラズマを付与した構造であり、CNx膜の成膜を試みた。そのためプラズマ濃度に及ぼす窒素圧力やアルゴン圧力の影響が明らかにされた。その結果、低圧力ではいずれのガス種でも高密度プラズマの生成は困難であり、成膜のためにはCVD法を用いることが必要であることが示された。
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