2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16360066
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
梅原 徳次 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (70203586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上坂 裕之 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (90362318)
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Keywords | 機能性表面 / 摩擦 / バターニング / プラズマ / イオンビーム / CNx |
Research Abstract |
本研究では実用化されているMEMSの代表であるハードディスクドライブ装置(HDD装置)の高記録密度化の決め手として期待されている、超低摩擦・耐摩耗・低跳躍スライダーのための機能性表面の創成及び評価技術開発を行うことを目的とした.具体的な研究成果を以下に示す. 平成17年度の研究成果で得られた基礎的な微小突起の形成技術を進めて、スライダー面の設計と製作を行い、超低摩擦・耐摩耗・低跳躍スライダー実現のための基礎的な微細加工技術及びその設計指針を確立することを主眼に置き、(1)表面にパターニングすることによるスライダーの摩擦係数の速度依存性の低減を試みた.さらに,(2)表面波励起マイクロ波プラズマによる高速ダイヤモンドライクカーボン膜の創成の可能性を検討した. (1)微小表面パターニングされたスライダーの摩擦摺動時における摩擦係数の速度依存性の低減 スライダー表面にμmオーダーの溝パターンを形成することで,溝パターンのない場合に比べて油膜厚さの変化率が増大し,従って2面間の速度勾配値の変化率は約66%減少させることができた.また,油膜自体の厚さも増大していることが示された. (2)表面波励起マイクロ波プラズマによる金属円筒内面への高速ダイヤモンドライクカーボン膜の創成 金属円筒面に均一かつ高速でDLC膜を創成する方法として,被成膜基板となるパイプ内面に管状の石英アンテナを挿入し,アンテナ周囲に2.45GHzのマイクロ波に表面波励起高密度プラズマ柱を生成し,DLCのCVDコーティングを行った.その結果,プラズマ条件の適正化並びに基板温度を適正にすることで,.膜硬度が21GPa程度のDLC膜を長さ100mmの円筒内において膜厚の偏差を+-14%内にすることができた.
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Research Products
(1 results)