2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16360084
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山本 悟 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (90192799)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高見 誠一 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (40311550)
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Keywords | 数値解法 / 非平衡凝縮 / 極限環境 / 超臨界流体 / 凝固 / 圧縮性ナビエ・ストークス方程式 / 前処理法 / 臨界点近傍 |
Research Abstract |
まず、前処理型流束分離スキームに基づく圧縮性・非圧縮性流れの数値解法に関する研究成果が、J.Comp.Phys.に掲載されたのを受けて、本数値解法に基づいた、超臨界流体の数値解法の構築を行った。当初は、van der Waals状態方程式を改良した三次方程式型状態方程式であるPeng-Robinson状態方程式を、上記の数値解法に組み込んだ計算コードを完成させて、超臨界二酸化炭素の熱流体の数値計算を行った。その結果、常温・常圧状態の熱流体では見られない、熱物性値の特異性を計算により捕獲することに成功した。中でも、臨界点近傍においては、超低速な熱流体であるにも関わらず、超臨界二酸化炭素は密度場が大きく変動する圧縮性流れであることが計算により明らかになった。本研究の成果は、JSME Int.Journalに発表した。その後、熱物性データベースである、PROPATHを導入することにより、より広範囲の超臨界流体が数値計算できることがわかり、本データベースを上記数値解法に完全にリンクさせて計算することができる計算コードを新たに構築した。本コードの最大の特徴は、データベースの物性を簡単に入れ替えることができるとういうところで、結果的に、二酸化炭素のみならず、水やその他の物質についても計算が可能になった。これらの研究成果は、ベルギーで開催される第3回数値流体国際会議、ならびに、8月仙台、11月京都で開催される超臨界流体に関する国際会議で発表する予定である。来年度はこの計算コードをベースにして、非平衡凝縮・凝固が伴う熱流体を計算する予定である。
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Research Products
(6 results)