2004 Fiscal Year Annual Research Report
流体騒音発生機構の基盤的研究-複雑場への展開と制御方法の開発-
Project/Area Number |
16360085
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井上 督 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (00107476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福西 祐 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60189967)
畠山 望 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (50312666)
中村 佳朗 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80115609)
石井 克哉 名古屋大学, 情報連携基盤センター, 教授 (60134441)
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Keywords | 流体騒音 / エオルス音 / キャビティー騒音 / ジェット騒音 |
Research Abstract |
本研究課題では、我々がこれまでに蓄積してきた研究成果、技術、ノウハウなどをより複雑な流れ場から発生する流体騒音の問題に展開・適用し、騒音の発生・伝播メカニズムを解明するとともにその制御法を開発することを目的としている。井上と畠山はまず、音を圧縮性ナビエ・ストークスの式から直接求めるためにこれまでに開発してきた有限差分法に基づいた高精度(空間6次、時間4次)の計算コードを、流れに垂直および平行に置かれた二角柱から発生する音の問題に展開・適用し、レイノルズ数と角柱間距離が同じでも初期条件により二つの異なった音波の発生状態が生じ得ることなど、これらの問題における音波の発生と伝播の基本的メカニズムのいくつかを明らかにした。また垂直二角柱の場合には、通常よく使用されるCurleの空力音響理論による近似予測法が適用できない場合があることを示した。さらに上記計算コードを用いて、円柱に回転振動を人工的に与えることにより円柱まわりに発生するエオルス音と呼ばれる騒音をかなりの程度制御できることを数値的に示した。福西はキャビティー内に制御板を導入することによりキャビティー騒音を大きく低減できることを実験的に示した。中村は超音速噴流から発生する音を数値的に研究し、超音速ジェット騒音の発生と伝播に関する重要なメカニズムを明らかにすることができた。中村はまた、キャビティー騒音を数値的に調べるために有限要素法に基づく新しい計算方法を考案し、まず流れ場の特性を正確に再現できることを示すことにより計算方法の妥当性を確認した。石井は高レイノルズ数の流れから発生する騒音を解析するための新しい高精度有限差分法を開発し、渦を伴う流れに適用することによりその有用性を確認した。
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Research Products
(12 results)