2005 Fiscal Year Annual Research Report
水中衝撃波を利用した血流内ナノ薬物粒子搬送用含気マイクロカプセル破壊機構の解明
Project/Area Number |
16360092
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
玉川 雅章 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 助教授 (80227264)
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Keywords | 衝撃波 / DDS / 母船カプセル / 気泡変形挙動 / カプセル破壊効率 |
Research Abstract |
本研究では衝撃波をカプセル破壊に利用して,位置制御ならびに封入されたナノ薬物粒子導入の向上に関する基礎的研究を行う.そのため,衝撃波管または超音波素子で発生させた平面衝撃波を水中内の静止・移動している含気マイクロカプセルに作用させ,その変形挙動ならびに破壊挙動の観察を高速度フレーミングカメラおよびダブルパルスレーザを用いたPIVを用いて解析し,同時に既に開発した衝撃波作用時の細胞の変形挙動の数理モデルを用いてマイクロカプセルの変形挙動の解析を行う.同時に,効率的カプセル破壊のための最適な圧力レベルや衝撃マッハ数などの条件を理論的・実験的に探り,実用にむけた実験条件の比較・検討を行う. 本年度に行われた結果をまとめると (1)衝撃波マイクロカプセルの試作とカプセル径の細粒化 1.カプセル膜,内部液体(水),気泡(空気)の3層からなるマイクロカプセルを製作するに際し,カプセル材料の組成による弾性率の変化とそのカプセル製作の可能性を明らかにし,現段階では50μmの衝撃波DDS用カプセルを製作することができた. 2.医療応用するにあたり,本カプセルを母船とすることによりナノ粒子の配送を可能となる (2)衝撃波による曲率壁近傍での気泡変形挙動解析 1.カプセル壁に見立てたゼラチン壁の半円筒モデル近傍にある気泡に衝撃波を作用させて,その変形挙動について調べた結果,弾性率によってその変形の最大速度(貫通速度)に大きく依存することがわかった.また,曲率によっても最大速度が大きく変化することがわかった. らは,この母船としての気泡マイクロカプセルの中にナノ粒子を封入し,平面衝撃波やレーザ起衝撃波を発生させて,DDSとしての機能性を調べるための基礎的な検討を行う予定である.
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Research Products
(2 results)