2004 Fiscal Year Annual Research Report
ラジカル消費物質の低温酸化反応抑制効果による急速圧縮予混合気の能動的着火制御
Project/Area Number |
16360095
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小川 英之 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40185509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城戸 章宏 北海道自動車短期大学, 自動車工業科, 助教授
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Keywords | 予混合圧縮着火 / メタノール / 低温酸化反応 / OHラジカル / 内燃機関 / エミッション / アルコール / 反応動力学 |
Research Abstract |
急速圧縮予混合気においてラジカル消費物質の低温酸化反応抑制効果による過早着火および急速燃焼の抑制効果について解明を試みるとともに,反応動力学的解析を用いて,それらの抑制機構についても検討した.その結果,急速圧縮予混合気へのメタノールなどの反応抑制物質直接噴射によって,着火時期と急激燃焼の抑制,ならびに高総括当量比までの安定燃焼領域拡大が可能であり,この場合,未燃炭化水素は若干増加するが,完全無煙・超低NOx燃焼が得られることが明らかとなった.メタノールの導入を低温酸化反応発現時から早期化させるほど,また導入量を増加させるほど低温酸化反応抑制効果は増大するが,過度に早期化あるいは増量させると失火に至るか,または高温酸化反応が急激になるため,その導入時期および量には総括当量比に応じた最適時期が存在することを示した.さらに,最適なメタノール噴射により低温酸化反応発現までの温度が低下するとともに,低温酸化反熱発生が著しく抑制され,それにともなう低温酸化反発現後の温度低下により高温酸化反応も抑制されることがわかった.このメタノール噴射による燃焼抑制に対しては,温度低下の影響よりも,むしろ化学反応上の影響が大きく作用しており,反応動力学的解析においてもメタノールによる低温酸化反応抑制効果が顕著に認められ,メタノールにより低温酸化反応発現が高温側にシフトすること,低温酸化反応発現前においてOHラジカルなど低温酸化反応を支配すると考えられるラジカル類の濃度が顕著に減少すること,および低温酸化反応発現時のOHラジカルがメタノールの有無などの諸条件のいかんによらず4x10^<-10>程度の一定値をとることなどを明らかにした.この燃焼抑制に対する導入物質の化学的影響は水,水素,メタンに比較してアルコール類が著しく,アルコール類の中でもメタノールが最も著しいことを示した.
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Research Products
(1 results)