2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16360100
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
越 光男 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20133085)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸野倉 賢一 東京大学, 環境安全研究センター, 助教授 (00260034)
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Keywords | 詳細反応機構 / ブタン / イソオクタン / ノルマンペンタン / 着火誘導時間 / 着火制御 / ディーゼル燃焼 / 衝撃波管 |
Research Abstract |
本研究では実用燃料(特に軽油)の詳細素反応モデルを世界に先駆けて構築することを目指す。このために必要な、任意の炭素数のアルカン燃料についての詳細燃焼反応機構を構築するためのアルゴリズムを開発する。広範な温度・圧力においてアルカン燃料の着火誘導時間を測定し、シミュレーション結果と比較して構築した反応モデルの妥当性を検証する。 本年度はノルマルおよびイソブタンの燃焼反応機構を構築した。この反応機構はC4以下のすべてのアルカンの燃焼に対して適用できることが特徴である。この反応機構を検証するために、衝撃波管をもちいてブタン、プロパン、エタン及び水素混合気体の着火誘導時間を測定し、構築した詳細反応機構に基づく着火シミュレーションの結果と比較・検討を行った。実験とシミュレーションの一致はよく開発した反応機構の信頼性が高いことを実証した。 さらにガソリンエンジンの標準燃料であるイソオクタンとノルマルブタン混合気体に対する燃焼反応機構を、三好により開発されたKUCRSプログラムパッケージを用いて構築した。このメカニズムも衝撃波管による着火誘導期の測定値と比較してその正当性を確認した。 これらの構築した炭化水素燃料の反応機構を用いて、予混合ディーゼルエンジン燃焼過程のシミュレーションを行い着火時期制御法の検討を行った。ブタンを燃料とした場合、NOまたはNO2を添加することにより着火時期を早めることができることを見出し、その原因が連鎖反応を加速することにあることを示した。また過酸化物を添加しても着火時期を早めることができるが、この場合には熱的な効果が主要因であることを示した。
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Research Products
(6 results)