2004 Fiscal Year Annual Research Report
ぜんどう運動型光応答性フレキシブルナノアクチュエーターの開発
Project/Area Number |
16360120
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
渡辺 敏行 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (10210923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 英光 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50282827)
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Keywords | アクチュエーター / アゾベンゼン / 光応答性 / ゲル / ぜんどう運動 |
Research Abstract |
アゾベンゼンを含むジアミンDAAと酸無水物(6FDA or ODPA or PMDA)により末端が酸無水物となるアミド酸オリゴマーを合成し、これを三官能性アミンTAPBと反応させて透明なポリアミド酸ゲルを得た。これを化学イミド化によりポリイミドゲルとした。 ポリアミド酸オリゴマー及びポリアミド酸ゲル、ポリイミドゲルについて、光異性化をUV測定により確認した。 棒状ポリアミド酸ゲルへのHe-Cdレーザー照射により、光応答が観察された。酸無水物としてPMDAを用いたものは、6FDAもしくはODPAを用いたものより、速い応答が得られた。これはPMDAを用いたゲルの構造がより堅いため、アゾベンゼンの光異性化による構造変化がより伝わりやすいことによるものと考えられる。 棒状ポリイミドゲルへのHe-Cdレーザー照射により、6FDA及びODPAを用いたゲルでは光応答が得られなかったが、PMDAを用いたゲルでは光応答が得られた。これは、6FDA及びODPAを用いたゲルではイミド化により溶解性か低くなることでそれぞれのフレキシブル部位で収縮が起こりやすくなり、分子鎖の絡まりあいにより、変形が得られなかったと考えられる。しかしPMDAを用いたゲルはより堅い構造であるためイミド化による溶解性の低下で収縮が起こりにくく、そのため分子鎖の絡まりあいも起こりにくい。 さらに、ポリポリアミド酸ゲルを二重構造のチューブ内で合成し、押し出し、チューブ状のゲルを作製した。チューブ状ゲルの周囲からHe-Cdレーザー光および500nmの光を照射しながら、このチューブに沿って、光源を移動させると、チューブがぜん動運動することが定性的に確認できた。
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Research Products
(7 results)