2004 Fiscal Year Annual Research Report
微細手術のためのスケール可変型バイラテラルテレオペレーションシステムの開発
Project/Area Number |
16360123
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
横小路 泰義 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30202394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 恒夫 京都大学, 工学研究科, 教授 (60026177)
板谷 正紀 京都大学, 医学研究科, 助手 (70283687)
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Keywords | テレオペレーション / バイラテラル制御 / スケールドテレオペレーション / 医療手術ロボット / 微細操作 / マスタ・スレーブシステム / スケール変換 |
Research Abstract |
可変スケール型のバイラテラルテレオペレーションの構築に先立って,まず固定スケールでのスケールドテレオペレーションシステムの安定性を理論的に検討した.システムの構造化特異値を解析的に算出して,システムの受動性をチェックし,提案するバイラテラル制御則があらゆるスケール比に対しても安定であることを証明することができた. 実験のために,1自由度のマイクロテレオペレーションシステムを構築した.駆動部には,ボイスコイルモータを使用し,モータの変位の検出にはレーザー式距離計を使用した.提案する制御則を実装し,制御則が有効であることを実験的にも確認した. 可変スケール型のスケールドテレオペレーションに関しては,ゲインスケジューリングの枠組みを基に制御則を設計した.まず単純な1自由度系において位置と力のスケールパラメータを時変とし,これらをスケジューリングパラメータとするゲインスケジューリング制御法を適用して,スケール可変でも安定性が保障されるバイラテラル制御系の設計理論を構築した.具体的には,受動的な環境とオペレータ動特性を仮定し,これらをシステムの構造的不確かさとして定式化して,スケールドH∞制御によって閉ループ系のロバスト安定条件を導き出し,これをLMI表現してスケジューリングパラメータの変動を有界な凸多面体表現とし,その各頂点での有限個のLMI問題に帰着させることでコントローラを導出する枠組みを横築した.構築した制御則は,シミュレーションによってその有効性を検証した. 眼科医から,現在の眼科手術の問題点の聞き取り調査を行った.また循環器の医者にも聞き取り調査を行って,実際に冠状動脈のカテーテル手術の現場を見学した.さらに,内視鏡手術トレーニングセミナーを受講し,現在の内視鏡手術の現状と問題点,医療ロボットに求められている点を調査した.
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Research Products
(1 results)