2005 Fiscal Year Annual Research Report
パワーエレクトロニクス機器が発生する電磁障害の解明と抑制技術の研究
Project/Area Number |
16360135
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
赤木 泰文 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (80126466)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 英明 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (40238580)
和田 圭二 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助手 (00326018)
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Keywords | パワーエレクトロニクス / 電力変換 / 電磁障害 / コモンモードノイズ / ノーマルモードノイズ / ベアリング電流 / 伝導性EMI / パワー半導体デバイス |
Research Abstract |
1)三相ダイオード整流回路,中性点クランプ(3レベル)電圧形PWMインバータ,誘導電動機(400V,3.7kW/15kW,4極)とから構成した可変速駆動システムを対象として,本研究のモータ中性線を利用したパッシブEMIフィルタを設計・製作した。さらに,可変速駆動システムにパッシブEMIフィルタを設置し,伝導性EMI,モータからの漏れ電流,モータに発生するマイクロサージ,ベアリング電流を効果的に抑制できることを実証した。 2)インバータ駆動交流電動機の軸受電食の原因と考えられているベアリング電流は,軸受油膜の絶縁破壊に起因するベアリング電流(放電電流)と軸受油膜が絶縁破壊しない場合にも発生する発生するベアリング電流(変位電流)に分類できる。そこで,モータ内部の浮遊静電容量などを考慮したコモンモードに対する等価回路とその各定数の物理的意味を検討し,ベアリング電流の発生メカニズムを解明した。すなわち,変位電流が軸受電食を引き起こす可能性は極めて少ないこと,軸受電食対策としては放電電流を抑制する必要が急務あることを指摘した。本研究のモータ中性線を利用したパッシブEMIフィルタは,放電電流を完全に抑制することができ,しかも変位電流についても約1/2に低減できることを実証した。 3)三相電圧形PWMコンバータ・インバータと埋込磁石型同期電動機(190V,5.5kW,6極)とから構成した可変速駆動システムに適したパッシブEMIフィルタを設計・製作し,伝導性EMI,コンバータ・インバータの放熱フィンとモータからの漏れ電流,モータに発生するマイクロサージの抑制効果を実験によって検証した。
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Research Products
(2 results)