2004 Fiscal Year Annual Research Report
高温超伝導電力機器の等価絶縁試験電圧と絶縁信頼性の評価
Project/Area Number |
16360140
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
原 雅則 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (30039127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末廣 純也 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (70206382)
今坂 公宣 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助手 (40264072)
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Keywords | 高温超伝導電力機器 / 等価絶縁試験電圧 / 絶縁信頼性 / 高温超伝導コイル / パンケーキ型モデルコイル / 常温等価絶縁試験法 / 媒質係数 / 絶縁最弱点部 |
Research Abstract |
現在開発されている高温超伝導電力機器は、常電導電力システムに接続することを前提として開発されている。本研究は、超伝導機器を電力システムに接続したときの絶縁信頼性確保の基礎になる超伝導機器の高電圧試験電圧の決定法と超伝導-常電導ハイブリッド電力システムの絶縁協調の概念の確立を目的とする。具体的には、高温超伝導線材を使用したコイル構造の超伝導限流器と超伝導変圧器を検討対象とし、特に試験電圧については機器の製作過程と完成時の高電圧絶縁試験に焦点を当ててその決定法の理論を確立するとともに、推定に必要なデータを実験で求める。さらに、得られたデータを実際の高電圧試験に便利な形(媒質係数)にまとめる。 本年度は、高温超伝導コイルとして超伝導変圧器に適用されるであろうパンケーキ型のモデルコイルを試作し、これらの実験系における部分放電特性と破壊特性を評価して機器の高電圧試験電圧決定法を検討する観点から研究を実行した。得られた主な結果を以下にまとめる。 (1)高電圧絶縁試験を常温で等価的に実施する常温等価絶縁試験法として、高温超伝導電力機器内の絶縁弱点部の常温と極低温における部分放電開始電圧の比を媒質係数とし、既知の標準試験電圧を常温等価絶縁試験電圧に換算する方法を提案した。 (2)パンケーキ型モデルコイルにおける絶縁弱点部は、コイル間の最短ギャップとコイル間の絶縁スペーサ挿入部分の三重点および絶縁スペーサ沿面である。これらの絶縁弱点部に着目し、液体窒素、極低温窒素ガス、室温空気中での部分放電開始電圧と絶縁破壊電圧を理論と実験により求めた。その結果、理論値と実験値がよく一致することを明らかにするとともに、絶縁最弱点部が三重点と絶縁スペーサ沿面が同時に出現する箇所に現れることを示唆した。 (3)液体窒素、極低温窒素ガス、室温空気中での媒質係数を実験的に求めたパンケーキ型モデルコイルのコイル間絶縁系の媒質係数と比較し、コイル間絶縁系の媒質係数は、同絶縁系に含まれる三重点または絶縁スペーサ沿面の媒質係数より求められることを指摘した。
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Research Products
(4 results)