2005 Fiscal Year Annual Research Report
対称性が破れた強誘電体リラクサー人工格子形成と脳型メモリ創成
Project/Area Number |
16360154
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田畑 仁 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00263319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐伯 洋昌 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (20362626)
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Keywords | リラクサー / 人工格子 / スピングラス / スピネル / ガーネット / 精密結晶構造解析 / MEM |
Research Abstract |
対称の破れた結晶系における誘電異常の評価 バルク、薄膜および人工格子手法により、対称性が破れた格子の制御形成を行った。 具体的な系として、BaZrO_3-BaZr_<1-x>Ti_xO_3-BaTiO_3/基板、SrZrO_3-SrZr_<1-x>Ti_x0_3-SrTiO_3/基板 BaZrO_3-BaHf_<1-x>Ti_xO_3-BaTiO_3/基板、BaScO_3-BaSc_<1-x>Ta_x0_3-BaTaO_3/基板 評価は、結晶構造評価(ポールフィギュア、逆格子図、TEM)、表面構造(AFM、MFM)、電気特性(誘電特性)を行った。また、結晶構造の周期性、局所構造変化(格子歪み等)を評価し、対称性の破れ(結晶構造変化)と誘電物性との相関を観察した。 併せて、Spring8での精密結晶構造解析を実施し、結晶構造対称性の実験的計測と共に、MEM法による電子状態を実測した。相共存と双極子ゆらぎによる発現する特異な誘電特性であるリラクサー物性の評価から、強誘電性-常誘電性相共存が、双極子グラスともいえるリラクサー物性の鍵であることが明らかになった。 デバイスへの適用化検討 ホップフィールドにより理論的に予測されているシナプス神経伝達機構とスピン(双極子)グラスとの同一性を具体化することにより、適応学習、閾値判断機能を有した脳型のセンサ・メモリが期待でき、第一課題として目指している統合メカニズムをガイディングプリンシプルとして、室温スピングラスの研究成果と融合させた新概念デバイス設計を開始した。
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Research Products
(15 results)