2005 Fiscal Year Annual Research Report
分極反転構造を用いたミリ波帯電気光学光周波数シフタの開発
Project/Area Number |
16360174
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村田 博司 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (20239528)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩見 英久 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (00324822)
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Keywords | 光周波数シフタ / 電気光学変調 / 分極反転 / 光導波路 / 擬似速度整合 / 光集積回路 / タンタル酸リチウム / 共振電極 |
Research Abstract |
本研究は、研究代表者が提案している分極反転構造を用いた高周波電気光学変調技術を用いて、ミリ波帯で動作する新しい小型高性能光周波数シフタを開発することを目的とする。これにより、高密度波長多重光通信システムのための周波数間隔(Δf=50GHz)が正確に揃った光源列の生成や波長チャネル操作技術への応用、さらには高精度レーザー分光用周波数連続可変光源への応用を図り、新しいマイクロ波フォトニクス技術の開拓を目指すものである。本年度は下記の研究成果を得ることができた。 1.高効率光周波数シフタの特性解析・設計 昨年度試作したデバイスのさらなる高効率化のために、接地電極の幅を小さくした新しい構造の変調電極を考案して、特性の解析を行った。その結果、従来型デバイスに比べて駆動電力が1/4以下となる高効率光周波数シフタを実現できることを見出した。解析結果を基に、15GHz帯、25GHz帯、および50GHz帯で動作する光周波数シフタの設計を行った。 2.デバイスの試作・動作実験 設計に基づき、デバイスの試作・動作実験を行った。基板材料にはz-cut LiTaO_3を用いた。動作実験の結果、設計周波数において、所望の光周波数シフト光成分のみが強められ、入射光および他の光波成分が大幅に弱められる(〜-30dB)ことを確認した。また、DCバイアス電圧により光周波数シフト方向が切り替わること、設計どおりの周波数特性を示すこと、さらに、新構造電極による効率向上の確認に成功した。 3.複数レーザー光の一括光周波数シフト 開発した光周波数シフタの波長多重光通信システムへの応用を試みた。波長の異なる4つのDFBレーザーからの光波を試作デバイスに同時に入射させたところ、4光波の周波数がすべて同じ方向にシフトされることを確かめた。これにより、波長多重光通信における波長チャネルの一括操作が可能であることを実証した。
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Research Products
(6 results)