2005 Fiscal Year Annual Research Report
小数フローティングナノドットと原子層成長トンネル絶縁膜を有するフラッシュメモリ
Project/Area Number |
16360176
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
中島 安理 広島大学, ナノデバイス・システム研究センター, 助教授 (70304459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 新 広島大学, ナノデバイス・システム研究センター, 教授 (80144880)
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Keywords | フローティングゲート / ナノドット / フラッシュメモリ / 自由エネルギー / ソリトン / 単一電子効果 / Si / 少数ドット |
Research Abstract |
本研究における「少数フローティングナノドットを有するフラッシュメモリ」の1つに、Si細線上にフローティングドットが複数直列に配列したフラッシュメモリがある。このチャネルの構造は、Si多重ドットがSi細線を介して直列に配置したSi単電子トランジスタと同一の形状を有している。従って、このフラッシュメモリの低温における電子伝導特性について理解するためには、Si多重ドット単電子トランジスタの電子伝導特性を調べる事が有用であると考えられる。測定結果から、この構造におけるクーロン島のサイズがある程度ばらついているにもかかわらず、周期的なクーロン振動が得られた。この点についてゲート容量が少しばらついている条件での系の自由エネルギーの周期性の観点から議論した。計算結果から、系の自由エネルギーに対しては、ゲート容量の平均値からのずれは2次以上のオーダーでのに寄与する事が判った。従って、ゲート容量の平均値からのずれが小さい場合は、系の自由エネルギーはゲート容量の平均値によってのみ周期が決定される。これがこの系において、周期的なクーロン振動が現れる理由の1つと考えられる。また、1次元多重ドット系での電荷ソリトンを仮定してこの系を記述した場合、ソリトン長がほぼドットの数と等しい事が判った。これもクーロン振動の周期性に寄与している可能性がある。更に、Si多重ドット単電子トランジスタの室温における電気特性も調べ、その回路への応用についても研究会で報告した。
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Research Products
(3 results)