2005 Fiscal Year Annual Research Report
位置情報を利用したアドホックネットワーク高性能化の研究
Project/Area Number |
16360186
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
瀬崎 薫 東京大学, 空間情報科学研究センター, 助教授 (10216541)
|
Keywords | アドホックネットワーク / モビリティモデル / ルート構築 / 測位衛星 / 測位誤差 / ルーティング性能 / LBS / 3次元GIS |
Research Abstract |
アドホックネットワークはインフラ型ネットワークを補完・代替するものとして近年注目を浴びているが相互の接続が頻繁に切断される点や,ルートを再構成して再接続を頻繁に行うため遅延変動が大きいなどの困難な課題が本質的なものとして存在する. 一方,アドホックネットワークで用いられる端末は,主に携帯型の端末であり,その上で構築されるアプリケーションについても,モバイル環境特有のLBS(Location Based Services・位置情報依存型サービス)が標準的に提供されると考えて差し支えなく、また、アドホックネットワークを構成するほとんど全ての端末が位置情報を入手可能であると考えるのが自然である. このような観点から,本申請では,位置情報をアプリケーション構成のためのみに用いるのではなく,ルート構築などアドホックネットワークを円滑に動作させるために積極的に用いて,その性能を向上させることを目的としている。本年度は、非常に多数の歩行者の動線を計測すると共に、これに基づくモビリティモデルの構築を行った。またこのモビリティモデルを歩行者の将来位置の予測に用いながらルーティングを行うことにより、ルーティングの性能が向上することを解明した。また、実空間でGPSを用いて測位を行う場合は、当然歩行者端末の位置情報に誤差が生じる。また、同一の場所であっても直視出来るGPS衛星の数は時間と共に変動する。本年度は、3次元GISデータを用いて位置情報精度誤差の時間的変動を実際にシミュレーションし、その上で位置情報を用いたルーティングの性能劣化の程度を示すと共に、性能劣化を抑制する方策を提案した。
|
Research Products
(6 results)