2004 Fiscal Year Annual Research Report
ワイヤレスインターネットにおける効率的コンテンツ配信技術に関する研究
Project/Area Number |
16360189
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 幹 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30210561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 崇弘 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50314381)
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Keywords | ワイヤレスインターネット / コンテンツ配信 / マルチキャスト / 公平性 / 輻輳制御 / モバイル通信 / ハンドオーバ |
Research Abstract |
本研究課題は、ワイヤレスインターネットにおいて安定かつ効率的なコンテンツ取得を実現するために必要な、ネットワーク制御技術の開発を目的としている。具体的には、ワイヤレス媒体が本来もつ放送性に着目し、1対多型のコンテンツ配信技術の開発を試みている。本年度は、以下に示す成果を得ている。 (1)ワイヤレス配信における輻輳制御技術の開発 ワイヤレス配信においては、現在広く普及しているTCPとの親和性、ならびに多くの受信ノードを収容するというScalabilityの双方が求められる。これに対応した技術として、最悪スループット状態にある受信ノードを代表ノードとして選択し、この代表ノードと送信ノードとの間でフィードバック情報を授受することでTCPと同等のスループットを実現する方法がある。本研究では、この代表ノード方式をワイヤレス環境で適用した際の問題点として、ワイヤレス通信路の一時的劣化により代表ノードが変動することによるスループット低下問題を指摘し、この解決手法として有線/無線境界ルータがパケットロス履歴を受信ノードへ通知することで受信ノードでワイヤレス通信路の劣化によるパケットロスを識別する方法を提案した。本提案方式の評価を、本研究課題で購入したワークステーション上に構築したシミュレーション評価システムにより行い、その有効性を示した。 (2)ワイヤレス配信における公平性実現技術の開発 ワイヤレス配信においては、コンテンツ受信ユーザのみの性能改善のみならず、同じワイヤレス通信路を共有するユーザ間の公平性を考慮する必要がある。本研究課題では、この他ユーザとの公平性について、まずワイヤレスTCPを対象にして、ユーザがモビリティを有している状況で新しいサービスエリアへ移動した際の、他ユーザへの悪影響を抑制する方式の提案を行った。提案方式の評価を、本研究課題で購入したワークステーション上のシミュレーション評価システムにより行い、その有効性を示した。現在、この方式を1対多形態に拡張する研究を展開中である。
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Research Products
(20 results)