2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16360191
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
竹中 隆 長崎大学, 工学部, 教授 (40117156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 俊幸 長崎大学, 大学院・生産科学研究科, 助教授 (50202172)
周 輝 長崎大学, 工学部, 助手 (20346927)
西本 昌彦 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (60198520)
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Keywords | 地雷探査 / 非破壊検査 / 地中レーダ / 合成開口処理 |
Research Abstract |
国際紛争の負の遺産として,地雷による被害が世界各地で問題になっている。現在,約7,000万個ともいわれる地雷が放置され,そのことが戦闘終了後も紛争地周辺の住民生活の安全を脅かし,被地雷埋設国の経済的復興に重い足かせとなっている.地雷探知の代表的なものは金属探知器および地中レーダ探知器である.金属探知器は最もよく使われており金属製の地雷を探知するには十分であるが,プラスチック製の地雷の探知はきわめて困難となっている.そのため金属探知器の探知感度を上げて探知をおこなう場合は地中や地表上の微小な金属片にも反応してしまい,探知作業効率が極端に低くなってしまう.一方,地中レーダ探知器は地雷の材質に関係なく探知が可能であるが,地雷からの微弱な反射波が強力なクラッタに埋もれてしまい,目標物体の微弱な信号検出に問題がある.平成16年度は以下のことを明らかにした.(1)比誘電率3の乾燥した砂による地雷フィールドを作成した.(2)金属製の地雷を想定した直径3cm,長さ5cmの金属円柱や,プラスチック製地雷を想定した直径7cm,長さ5cmの円柱(ロウソク:比誘電率2.6)を埋設し,様々な状況下でのパルス応答を観測した.(3)パルス応答に対して我々が提案した合成開口処理を適用し,現有のレーダ装置に対する地雷探査の限界を確認した.(4)金属地雷とプラスチック地雷が同時に存在しても,合成開口処理を改良することによってそれらを区別できる可能性があることを示した.(5)中心周波数1.3GHz,帯域幅1GHzの送信パルスでは,長さ1.8cm,直径1mm程度の釘は認識できないことを明らかにした.これによって金属小片によるフォルス・アラームを取り除くことが期待できる.(6)4つの送信アンテナと1つの受信アンテナを持つ地中レーダを作成した.この装置を用いて来年度は新たな地雷探査法を開発する予定である.
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Research Products
(4 results)