2005 Fiscal Year Annual Research Report
日本海沿岸の過酷環境下における社会基盤コンクリート構造物の維持管理対策
Project/Area Number |
16360225
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
丸山 久一 長岡技術科学大学, 理事副学長 (30126479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下村 匠 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (40242002)
上原子 晶久 弘前大学, 理工学部, 助手 (70333713)
佐伯 竜彦 新潟大学, 工学部, 助教授 (90215575)
宮里 心一 金沢工業大学, 環境系, 助教授 (60302949)
日比野 誠 九州工業大学, 工学部, 助教授 (90313569)
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Keywords | 塩害実態調査 / 飛来塩分 / 表面被覆材 / 表面改質材 / 電気化学的脱塩工法 / 拡散係数 / 暴露試験 / 塩分浸透量 |
Research Abstract |
1.混和材を用いたモルタル供試体の塩化物イオン拡散係数を測定し,混和材の種類,置換率や炭酸化の影響について検討した.空隙量と細孔比表面積をパラメータとした拡散係数推定式を提案した. 2.塩害環境の定量的把握を目的として,構造物への飛来塩分量とコンクリートへの塩分浸透量の関係について新潟県十数か所において暴露試験を行った.飛来塩分として供給された量の一定の割合がコンクリート内へ浸透していること,モルタル供試体を比較的短期間暴露することで長期的なコンクリートへの塩分浸透量を推定できる可能性があることを明らかにした. 3.構造物各部位への塩分の飛来状況を新潟県沿岸のいくつかの橋梁において現地計測した.その結果,飛来塩分の通過量は構造物周辺で空間的に変化していること,橋桁の海側と陸側の壁面では到達塩分量は異なること,壁面における到達塩分量は大気中を輸送される塩分量より少ないことを明らかにした.また,それらの塩分の飛来状況を数値シミュレーションにより再現する方法を検討した. 4.石川県沿岸部にある約150箇所の既存鉄筋コンクリート構造物の塩害状況を調査した.さらに地域毎で劣化グレードを整理し,飛来塩分量および塩分浸透量の実測値と比較した.その結果を踏まえ,各地域の気象条件(風向と風速)を考慮した塩害照査方法を提案した. 5.各種表面被覆材,表面改質材によるコンクリート中への塩分浸透の抑制効果を定量評価した. 6.北東北地方に立地する鉄筋コンクリート製橋梁を対象に,凍結防止剤による塩害の実態を調査し,凍結防止剤による塩害の影響は同一構造物内でも局所的であること,さらに表面塩化物イオン量は供用年数や橋長の影響を受ける可能性が高いことを明らかにした. 7.岩肌や法面の保護工事に用いる吹付けモルタルの,塩害,凍結融解の気象作用による複合劣化抵抗性について,電気泳動法に基づく急速塩化物イオン透過性試験により検討した.
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Research Products
(7 results)