2004 Fiscal Year Annual Research Report
地盤の側方流動が群抗基礎に及ぼす影響の評価と軽減及び設計の合理化
Project/Area Number |
16360234
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
東畑 郁生 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20155500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本多 剛 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (30323512)
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Keywords | 液状化 / 群杭 / 模型実験 / 振動台 / 砂地盤 / 横荷重 / 地盤流動 / 耐震設計 |
Research Abstract |
阪神大震災以来、液状化した地盤の横方向流動が、既往の構造物の杭基礎に横荷重を作用させ、これが杭基礎の損傷を招く現象が、関心を集めている。杭に作用する地盤流動荷重を調べるため、模型実験も各所で実施されている。しかしこれらの実験を見ると、杭の本数が一本ないしは最大でも3×3の9本程度にとどまっており、橋梁基礎の問題には妥当であっても、建築物の基礎に使われている杭の本数には程遠い。そこで本研究では、最大121本の杭を設置した大型基礎模型を2メートル×2メートルの大型土槽中に設置し、振動と液状化発生時の流動が基礎模型に及ぼす横荷重について、研究している。 従来の設計指針では、地盤流動に起因する横荷重は、すべての杭に等しく作用することが仮定され、また横荷重の合計値は、杭間の空きにも横土圧が作用するものとして算出することが指定されている。しかし杭間距離がある程度広ければ、流動する地盤は杭間をすり抜け、杭への荷重を発生させるとは考えにくかった。もしそれが正しければ設計の荷重を現行より低減させることが可能であり、設計合理化となる。 杭間スペースを変化させつつ、かつ砂地盤の密度や振動のモードを変えつつ実験を繰り返した結果、次のことが判明した。まず個々の杭に作用する横荷重は均等ではなく、地盤流動が直接作用する最上流および群杭側方の杭に、大きな荷重が作用している。また最下流側にも地盤の流失によって、偏土圧が作用する。また杭基礎に作用した荷重を総計したところ、杭間の距離が大きくなるほど、そして実際にもよく見られる杭直径の5倍程度の距離では、既存の設計指針が指定する荷重より、小さめの総計荷重値となった。このことは、杭間のすり抜けが著しくなったことを意味している。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Model test on response of large pile group under lateral flow of liquefied sandy soil ground.2004
Author(s)
Sesov, V., Towhata, I., Gonzales, M., Ball, R., Ishimatsu, S.
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Journal Title
Proc.Symp.on Behavior and Design of Piles Embedded in Liquefied Ground, Japanese Geotechnical Society
Pages: 321-324