2006 Fiscal Year Annual Research Report
積雪期を含めた水・熱・物質循環過程の総合化-琵琶湖プロジェクト第4ステージ-
Project/Area Number |
16360244
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
田中 賢治 京都大学, 防災研究所, 教授 (30283625)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戎 信宏 愛媛大学, 農学部, 助教授 (60176782)
樋口 篤志 千葉大学, 環境リモートセンシング研究センター, 助教授 (90324384)
森山 聡之 崇城大学, 工学部, 助教授 (50136537)
中北 英一 京都大学, 防災研究所, 教授 (70183506)
風間 聡 東北大学, 工学研究科, 助教授 (50272018)
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Keywords | 積雪水量 / 積雪・融雪過程 / 土壌水分 / 大気-陸面相互作用 / 水・熱収支 / 陸面データ同化 / 降水短時間予測 |
Research Abstract |
第2期積雪モデル相互比較プロジェクト(SnowMIP2)にSiBUCで参加し、Alptal(スイス)、BERMS(カナダ)、Fraser(アメリカ合衆国)、Hitsujigaoka(日本)、Hyytiala(フィンランド)の5地点において、積雪および地表面熱収支のオフライン実験を行った。Hyytialaにおいては積雪が過大に計算されたが、それ以外の地点においては概ね良好に積雪融雪過程を再現することができることを確認した。また、USDA National Water and Climate Center提供のデータを用いて北米各地の積雪水量の検証を行ったところ、SiBUCの算定値の方が衛星プロダクトに比べて精度が高かった。 さらに、降水短期予報のための陸面(土壌水分)初期値作成を想定し、試験的に2001年から2006年の6年間について陸面データ同化を実施した。現業の気象観測(地上気象観測、AMeDAS、高層気象観測)データを駆使して、気象強制カメッシュデータを日本全域について空間解像度約5kmで作成し、陸面過程モデルによるオフライン計算を実行し、地表面水・熱収支各項、土壌水分や積雪などの状態量を推定した。 また、地表面状態量の中でも時間変動が緩やかで初期値に対する依存性が大きい土壌水分量を取り上げ、雲解像度大気陸面結合モデルARPS・SiBUCに入力して夏季の熱雷に対する影響を検討した。その結果、現実的な土壌水分量分布の変化が熱雷に十分大きな影響を与えうることが示された。またその影響は山地域よりも平野部で大きくなり、水平一様な土壌水分量を入力した場合と比べて、現実的な土壌水分量を入力することで降水分布の再現精度が向上した。
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Research Products
(5 results)