2006 Fiscal Year Annual Research Report
各種制振構造の架構および装置取付け部材の非線形性を考慮した設計・評価法の展開
Project/Area Number |
16360273
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
笠井 和彦 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (10293060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂田 弘安 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助教授 (80205749)
山田 哲 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助教授 (60230455)
大木 洋司 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助手 (20323842)
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Keywords | 制振構造 / 制振装置 / 架構 / 装置取付け部材 / 非線形性 / 木質架構 / 鉄骨架構 / コンクリート架構 |
Research Abstract |
本研究の目的は、装置種別と架構形式の様々な組み合わせからなる各種制振構造について、架構や装置取付け部材の非線形性を考慮した設計・評価法を、できるだけ包括的な形で構築することである。装置はオイル・粘性・粘弾性・鋼材・摩擦の各ダンパーを対象とし、架構材料は鉄骨、木質、コンクリートの3種類、架構形式は、ブレース型、シエアリンク型、その他である。以下に平成18年度の実績を述べる。 (1)装置が粘弾性で架構が弾塑性という2種の異なる減衰を併用する構造の動的特性の評価法と、線形応答スペクトルによる最大応答の予測法、および多層制振構造の設計法までを提案し、精度を検証した。粘弾性要素と弾塑性要素をもつ一質点構造を対象とし、本手法により2種減衰併用の効果を明らかにした。これまで研究代表者は一貫して線形応答スペクトルを用いながら、主架構が弾性の制振構造の応答評価や設計を実現する方法を提案してきたが、主架構が非線形性を示す場合にも、同じ手法を拡張可能であることを示すことができた。 (2)粘弾性とシエアリンク型の木質架構の組み合わせを新たに実験した。これは耐震改修への制振を目的とした木質架構用制振壁を開発したものである。本研究で開発した手法により、目標とする制振性能を実現するための接合部とダンパーの剛性の比率を、簡易かつ理論的に導き出すことができ、実験を効率化できた。ちなみに本制振壁は、平成19年度中に日本建築防災協会の認定を取得するべく、現在、作業を進めている。
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Research Products
(6 results)