2005 Fiscal Year Annual Research Report
部材接合部に制震装置を配した損傷制御型PCa構造システムの開発
Project/Area Number |
16360276
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 仁史 京都大学, 防災研究所, 教授 (20132623)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 史夫 京都大学, 工学研究科, 教授 (50026267)
西山 峰広 京都大学, 工学研究科, 助教授 (50183900)
河野 進 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30283493)
中塚 佶 大阪大学, 工学研究科, 助教授 (60107133)
倉本 洋 豊橋技術科学大学, 工学教育国際協力研究センター, 助教授 (20234544)
|
Keywords | 損傷制御 / 制震装置 / エネルギー吸収装置 / PCaコンクリート構造 / 残留変形 / 自己復元性 / 損傷の局所化 / PC緊張材 |
Research Abstract |
耐震性能を高める制振デバイスを配して部材間接合部での滑りや回転を許容することで、地震時の耐震性能を向上させ、かつ地震後の部材損傷を最小限とすることが可能であるPCa造部材間接合部の開発を行い、こうした接合部を有する構造形式の設計法を確立することを目的とした研究を行った。特に,PCa造部材間接合部において、地震時のエネルギーを吸収するためのデバイスと地震時の復元力及び地震後の自己修元性を与えるデバイスを組合わせた構造形式のうち、わが国において耐震性能が十分と考えられる形式を数種類提案した。また,提案した形式の部材間接合部の載荷実験を行い、残留変形が十分小さいこと、エネルギー吸収が十分大きいこと、また、PCa部材自体のコンクリートのひび割れや圧壊・鉄筋座屈等の損傷が十分に低減されていることを確認し,最終年度への見通しを得た。具体的には,以下についての検討を行った。 ・骨組や耐震壁構造において機能すると思われる制震装置を組み込んだ構造システムの提案を行った。 ・PC鋼材量・緊張力・普通鉄筋量・断面位置・付着区間等を変数としたモデルを用いて制御システムの最適化を行った。ただし、ひび割れや圧壊等の損傷がどれほど主要な構造部材に進展するかを綿密にモデル化し、部分架構の変形性能と部材の損傷を関連づけた。特に、耐震壁におけるひび割れ幅の予想に関しては現在でも情報が少ないため、定量化を進めた。 ・解析では、米国で実施されたハイブリッド接合部に関する実験結果をもとに現在開発中の複数ばねモデルを用い、コンクリート・普通鉄筋・PC鋼材をそれざれの復元力特性を有するばねで置き換えたんマクロモデルの開発を行う。
|
Research Products
(6 results)