2004 Fiscal Year Annual Research Report
調温・調湿及びVOC吸着機能を有する住宅のパッシブ型空気調和システムに関する研究
Project/Area Number |
16360285
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
長野 克則 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80208032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 真太郎 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90002279)
濱田 靖弘 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40280846)
絵内 正道 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00001991)
藤田 巧 チヨダウーテ(株), 開発本部, 部長研究員
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Keywords | 調湿 / 調温 / VOC / 潜熱蓄熱材 / 稚内珪藻土 / 吸着 / 吸放湿 / シミュレーター |
Research Abstract |
本年度はまず、室内空気のパッシブ型の調湿に関して種々の建材の試作とその調湿効果に実験、さらには室内調湿シミュレーターの開発を行った。 (1)調湿機能を有する材料の選択とその吸放湿特性: 調湿作用があるといわれる種々の天然素材の調湿効果を検討した結果、価格対調湿効果の指標から言えば、天然のままで加工せずとも大きな能力を有する稚内珪質頁岩が非常に高い価格対能力を有していることがわかった。そこで、稚内珪藻土の吸着等温線を測定すると共に、稚内珪質頁岩を混入させた種々の建材を試作して、10cm×10cmのテストピースを用いてこれらの吸放湿速度を実験から明らかにした。 (2)調温特性を有する室内仕上げ材の開発とその検証実験: 内壁や天井などの室内仕上げ材に調湿機能を持たせた建材を数種類試作して、その室内調湿効果をチャンバー実験から検証を行った。その結果、壁全面に本建材を張った場合、六畳間相当で換気回数0.5回であれば調湿効果が見られることを実験から明らかにした。 (3)調温特性を有する室内仕上げ材の室内調湿効果予測のためのシミュレーターの開発 室内仕上げ材に調湿機能を持たせた建材を導入した場合の室内湿度予測シミュレーターを開発した。具体的には、建材側は水蒸気・熱同時移動方程式から吸放質量を求め、室内空間は一質点系で取り扱い、建材と空気との境界条件にはルイスの法則を適用して移動量を計算した。本シミュレーターを用いて調湿建材を計算した室内湿度の予測を行ったところ、梅雨時期の東京では、かび発生の危険域と言われる湿度90%以上の時間を10分の一以下に減少させることが出来ること結果が得られた。
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Research Products
(3 results)