2004 Fiscal Year Annual Research Report
リモートセンシングとGISによる都市の動的変化に対応した広域エネルギー収支の評価
Project/Area Number |
16360290
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
奥宮 正哉 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (30160815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 靖 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (80283472)
清水 裕之 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (30187463)
有賀 隆 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 助教授 (60303658)
森川 高行 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (30166392)
唐沢 かおり 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 助教授 (50249348)
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Keywords | リモートセンシング / GIS / 熱収支 / 環境解析 / 未利用エネルギー / 地域エネルギーシステム |
Research Abstract |
本年度は以下のような研究を行った。 (1)広域性・同時性・周期性を持つ衛星リモートセンシングデータから植生・土壌・水(VSW)指数を用いて岐阜市〜一宮市の環境解析を行い、VSW指数を用いた環境解析は土地被覆状況変化を細かく可視化できる特性を持つが、植生に敏感であるため土地被覆分類精度は教師付きよりも劣ることを把握した。 (2)リモートセンシングデータを用いて、都市域の熱収支を解析する方法の開発を行った。正味放射、顕熱、潜熱をそれぞれ別個に求め、その合計が正の場合は太陽放射に由来する熱フラックスが都市域のビルなどに蓄熱され、負の場合は人工的な排熱を表していると解釈した。この方法で名古屋市周辺の午前10時半頃のASTERデータ解析を行ったところ、中心市街地では全ての時期において周囲よりも顕熱が小さく、蓄熱が大きいとの結果が得られた。一方、排熱は主に発電所などの工業地域で見られた。 (3)また、地域冷暖房やゴミ排熱利用などの新しい技術やシステムの動向調査を行うとともに、GISデータを使って地域冷暖房可能地区の選定、未利用エネルギー存在量の算定を行い、この両者の重ね合わせにより、未利用エネルギー活用地域冷暖房の効果推定ができるツールの開発を行った。 (4)建物排熱を低減するために空調熱負荷を減らす可能性のある、屋上緑化システムの熱的性能を把握するとともに、空調熱負荷低減効果の算定を行った。 今後はさらに各モデルの精度の向上、交通排熱などの組み合わせと、都市の将来像・生活の将来像などの設定を行った上で、都市の動的変化に対応した広域エネルギー収支の評価を行っていく予定である。
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Research Products
(4 results)