2004 Fiscal Year Annual Research Report
環境共生のための土地利用計画支援システムの開発と適用に関する研究
Project/Area Number |
16360300
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
川上 光彦 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (40110605)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古内 正美 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (70165463)
沈 振江 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (70294543)
天野 智順 富山県立大学, 短期大学部, 講師 (30167960)
小林 史彦 金沢大学, 自然科学研究科, 講師 (70293371)
|
Keywords | CA / 街区・画地 / 建築可能空間 / シミュレーション / 環境基本計画 / 都市計画 / GA / 地域地区制度 |
Research Abstract |
本研究の目的は、都市計画分野と環境分野との連携により、環境保全を考慮した総合的土地利用計画支援システムの開発の試みである。具体的には事例研究により、国や民間において整備されている多様な土地利用のデータと環境解析のデータとの統合により、環境水準の制約を取り入れた土地利用計画支援システムの開発を行う。 環境基本計画と都市計画との関連性について、都市計画における地域地区制度などに基づいた土地利用のパターン、環境基本計画からみた土地利用のパターンには共通性があるが、相異点もある。地域地区制度に土地利用に関する環境影響の評価システムを取り入れることで、環境基本計画との整合性を図るようにすることが重要である。 本年度(平成16年)で、環境水準を制約条件とした土地利用計画の方法を提案するために、マクロとミクロのレベルから検討するために、土地利用のシミュレーションについて研究を進めてきている。 マクロな視点からは、メッシュ単位のデータベースを構築し、工業生産とエネルギー消費・交通量の発生による環境水準を推測し、環境基本計画の政策と地域・都市計画の代替案的な計画シナリオを作成し、GAを用いて地域全体の土地利用の改善策を検討するようなシステム開発を進めた。 ミクロな視点からは、地域地区制度に基づく計画設計条件の影響を考察するに、CAを用いて街区や宅地レベルの土地利用シミュレーションシステムを開発してきている。具体的には、土地利用パターンに基づいて、地域地区制度に基づく建築可能空間を推測し、統計データにもとづいて土地利用用途別に建物階数、エネルギーの消費量、車の所有数などを推測できるようにし、環境保全の観点から地域地区制度の検討が行えるようにしている。 上記の二つのレベルを組合せて土地利用のパターンについてシミュレーションし、それに対応した大気流動シミュレーションなどによる土地利用の評価を行えるようにシステムを改良する予定である。 本年度の業績としては、Kluwer Academic Publishersが出版した本に、建築可能空間のシミュレーションの論文が収録されたほか、国際会議2編、国内審査付け論文1編がある。
|
Research Products
(7 results)