2005 Fiscal Year Annual Research Report
地域のまちづくりと連携したスケルトン型集合住宅における合意形成支援システムの開発
Project/Area Number |
16360301
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高田 光雄 京都大学, 工学研究科, 教授 (30127097)
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Keywords | スケルトン型集合住宅 / 合意形成支援システム / Tissue method / 地域共生の土地利用検討会 / 空間構造 / オープンビルディング / まちづくり / 京都市都心部 |
Research Abstract |
本研究は、スケルトン・インフィル方式に「まちづくりとの連携」という現代的価値観を取り入れ、住民・企業・行政のパートナーシップによる「地域共生の土地利用検討会」を組織し、周辺地区環境を考慮したスケルトンに対する合意形成を行い計画されたスケルトン賃貸型集合住宅「京都Aプロジェクト」を対象として、スケルトン・インフィル方式によるまちづくりとの連携という視点から、第一に、同プロジェクトにおける合意形成プロセスの分析、第二に、オープンビルディングの主導者の一人、N・J・ハブラーケンMIT名誉教授による「Tissue method」理論を応用することによる空間構造のパターンの分析、第三に、まちづくりと連携したスケルトン型集合住宅の合意形成支援システムの開発を行なうことを目的とする。 今年度の研究実績は、まちづくりと連携したスケルトン型集合住宅の合意形成支援システムの開発のための基礎的検討として、「京都Aプロジェクト」が立地する京都の職住共存地区において、1990年から2004年の間に建設された集合住宅、及び、戸建住宅の建設動向についての分析を行った。その結果、第一に、2003年4月から職住共存地区において施行されている「京都市都心部の新しい建築のルール」により、職住共存地区における高層共同住宅の減少とともに、上層の壁面後退による通りからみたボリューム感の低減、短冊状敷地における5mを超えるセットバックの防止といった効果を確認した。一方で、意匠・色彩の調和、ゼロセットバックの実現といった、集合住宅建設の課題を把握するとともに、戸建住宅に対する規制・誘導を視野にいれた支援システムの構築が必要であることを明らかにした。
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Research Products
(2 results)