2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16360309
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Research Institution | National Research Institute for Cultural Properties, Tokyo |
Principal Investigator |
稲葉 信子 独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所, 文化遺産国際協力センター・国際企画情報研究室, 室長 (20356273)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 英俊 筑波大学, 人間総合科学研究科, 教授 (30271589)
黒田 乃生 筑波大学, 人間総合科学研究科, 助教授 (40375457)
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Keywords | 文化的景観 / 世界遺産 / 文化遺産 / 保存 / 国際比較 |
Research Abstract |
本研究は、「文化的景観」概念について、1)「文化的景観」概念成立の背景の研究、2)諸外国による「文化的景観」概念とその保護制度と国際社会における保護制度の研究、3)各国の「文化的景観」遺産の事例調査、により、各国による「文化的景観」概念の相違と制度の相違を国際的に比較し、これからの「文化的景観」保護のあるべき方向性を探るものである。 最終年度である平成18年度は、下記の調査研究を行い、研究のまとめとした。 1)「文化的景観」概念成立の背景の研究 「文化的景観」概念の成立について、20世紀初頭に地理学分野に導入された「文化景観」の概念、また考古学等の分野における「景観考古学」等との比較研究を行った。その研究結果、また平成16〜17年度に行った研究結果をもとに、「文化的景観」概念の成立過程について研究のまとめを行った。 2)諸外国による「文化的景観」概念とその保護制度と国際社会における保護制度の研究 諸外国の「文化的景観」概念とその保護制度について、平成17年度に続けてアジア・オセアニア地域の「文化的景観」概念とその保護に関する法律、条例等の研究を実施した。また、自然保護分野における国際機関や国際条約などによる「文化的景観」保護の制度を研究し、研究のまとめを行った。 3)各国の「文化的景観」遺産の事例調査 平成18年度は、オーストラリア・スペイン・イタリアの調査を実施し、平成16〜17年度に行った海外調査の結果とともに研究のまとめを行った。
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