Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 英治 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助教授 (80180280)
野口 博司 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (80164680)
小野寺 龍太 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (40038021)
田中 將己 九州大学, 大学院・工学研究院, 学振特別研究員(DC)
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Research Abstract |
材料を破壊から守る上で必須の破壊物理の進展を目指すと伴に,それに基づき,結晶性シリコンへの塑性加工プロセス適用の可能性を探るため,超高圧電顕法,赤外光弾性法等の実験的手法を用い,クラック先端塑性域の解析を行うとともに,「クラツク-転位相互作用」の理論に基づき,クラック先端塑性域形成のメゾスケール・ダイナミクスシミュレーションを行なうためのプログラムについて研究を進めた. まず板面{110}のシリコンウェハーを用い,クラック導入材について3点曲げ試験を行ない,その靭性値の温度依存性を測定するとともに,クラック先端の応力状態の赤外光弾性解析を行なった.ここでは実験像のシミュレーションも行ない,シミュレーション像と実験像との一致からクラック先端の応力状態にっいての解析を進めることが出来た.併せて,同じ{110}面を膜面に持つ試片を準備し,超高圧電顕法を用いて亀裂先端近傍の三次元転位構造を,透過電顕解析した.これにより,通常の電顕に比べ一桁大きい1-3μmの膜厚を有する試片の観察をすることが出来た。またそこでは,辷り面,バーガーズベクトルの符号などの決定を含め転位構造の詳細を決定した.また,集束イオンビーム(FIB)法を用いることにより,任意の領域を選択的に薄膜化し観察した. 亀裂先端からの転位生成,増殖シミュレーションにっいてはマックスプランク研究所のDr.Hartmaierの開発したプログラムを基本として,変形速度,転位源位置,原子間結合力等を変化させ,シミュレーションを行ない,実験結果とかなり良い一致を見せるところまで行っているが,脆性-延性遷移の急峻さなど,さらなる研究も必要である.
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