2005 Fiscal Year Annual Research Report
CSD法薄膜のハイブリッドインテグレーションによるスマートナノセンサーの開発
Project/Area Number |
16360325
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
鈴木 久男 静岡大学, 工学部, 教授 (70154573)
|
Keywords | 強誘電体薄膜 / ハイブリッドインテグレーション / CSD / 圧電性 / 焦電性 / ナノセンサー |
Research Abstract |
本研究では、化学溶液法(CSD法;Chemical Solution Deposition)によりSi基板上に強誘電体薄膜および酸化物電極薄膜あるいは有機薄膜を複合的に形成し(ハイブリッドインテグレーション)、人体の複数の感覚を代替するスマートナノセンサーを開発することを最終目的とする。具体的には、厚さが数百nmでサイズが数十〜数百μmの強誘電体薄膜パターン、電極薄膜あるいは多孔質薄膜を分子設計された化学溶液からSi基板上に形成し、その誘電・圧電・焦電あるいは強誘電特性を利用する。そして、Si基板上に高性能強誘電体薄膜や多孔質薄膜の微細なパターンを形成し、数十〜数百μmの複数のパターンの情報から人体の五感の複数の機能を代替できるスマートセンサーを開発する基盤研究を目指す。この目的のため、まずSi基板上に電極および強誘電体薄膜をCSD法により積層させ、さらに有機薄膜の自己組織化の手法を用いてマイクロパターンを形成し、その誘電・圧電・焦電あるいは強誘電特性を評価することから研究をスタートした。2年目に当たる本年度は、Si基板上に形成したハイブリッド薄膜のマイクロパターンの特性を評価した。このために、本研究経費で購入した高性能SPMによるマイクロパターンの特性評価が非常に有効であった。結果として、2種類の自己組織化膜(SAM)を用いることで、白金電極付きSiウエハー上にPZT薄膜のマイクロパターンを形成したり、この様にして形成したPZTマイクロパターン上にさらにSAMをテンプレートとした酸化物電極(LNO)薄膜のマイクロパターンの形成に成功した。特に、PZT/LNOハイブリッドインテグレーションによるマイクロパターンでは、疲労特性の著しい改善が見られた。この事実は、実際の強誘電体マイクロパターンの形成によるナノセンサーを形成する上で、非常に有効であると思われた。
|
Research Products
(4 results)