2006 Fiscal Year Annual Research Report
全空間構造解析法による短繊維強化複合材料のクリープ・疲労損傷発現機構の解明
Project/Area Number |
16360335
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
栗山 卓 山形大学, 大学院ベンチャービジネスラボラトリー, 教授 (10186520)
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Keywords | 複合材料 / 疲労 / 繊維切断 / 樹脂破壊 / 線形加算則 |
Research Abstract |
ミクロンスケールでの一軸引張り疲労条件での損傷解析比較 マクロな疲労損傷解析として、平均的な挙動として粘弾性応答の計測を行い。また、試験片全空間すべての局所解析として、多数点アコースティックエミッション(acoustic emission ; AE))計測、強化繊維切断が明らかとなる音速計測を行った。さらに、任意の時間に試験を中断し音響画像解析を行った。これにより、疲労条件での50μmスケール内での損傷分類および損傷間の相互作用が明らかになった。材料としては、短繊維ガラス強化ポリアミド6(PA66/SGF)を用いた。 成形条件によるマクロな層構造寸法および強化繊維長のそれぞれを変えたサンプルを作成した。 その結果、以下のことが明らかとなった。 1.それぞれのサンプル条件に対し、疲労損傷基本機構は共通したものとなった。 2.コア層寸法および繊維長のそれぞれの増加は、高負荷レベル(繊維切断支配型疲労機構、Type-A)に影響しいずれも寿命を増加させることに働く。それに対し、低負荷レベル(樹脂クラック支配型疲労機構、Type-B)への大きな効果は見られなかった。 ブロック負荷波形による最大負荷応力上昇および下降させた条件によるマイナー則(線形加算則)の検討を行った。その結果、 3.最大負荷応力を上昇または下降させた条件ではマイナー則(線形加算則)は成立しなかった。それぞれ、線形加算則により見積もられる寿命に対し、寿命は上昇させた場合では短くなり、下降させた場合には長くなる。 4.損傷解析から、上昇条件では繊維切断支配型疲労機構、Type-Aが下降条件では樹脂クラック支配型疲労機構、Type-Bがそれぞれ優先することが明らかとなった。
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