2005 Fiscal Year Annual Research Report
強磁性形状記憶合金膜における磁場誘起形状記憶効果の評価とその機構解明
Project/Area Number |
16360340
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大塚 誠 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (30241582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 恭和 東北大学, 多元物質科学研究所, 講師 (30281992)
板垣 乙未生 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (80006048)
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Keywords | 強磁性形状記憶合金 / スパッタ膜 / マルテンサイト変態 / キュリー温度 / 引張試験 / 弾性率 / 磁場誘起形状記憶効果 / 拘束時効処理 |
Research Abstract |
強磁性形状記憶合金であるNi_2MnGa合金は,強磁性と形状記憶効果の2つの機能を併せ持つ多機能材料であり,温度や応力に加えて,磁場によりマルテンサイト変態を誘起できることから,高速応答型の磁場駆動アクチュエータ材料への応用が期待される.本研究では,本合金膜を実用化する際に重要な機械的特性に及ぼす温度および磁場の影響を調査した.1073Kで3.6ksの均質化熱処理を施したNi_<54>Mn_<23>Ga_<23>スパッタ膜(膜厚:5μm)についてマルテンサイト相(M相)単相,オーステナイト相(A相)単相およびこれらの2相共存となる各温度条件下で磁場を0〜1Tとして引張試験を行った.用いたスパッタ膜のキュリー温度(T_C)はマルテンサイト変態温度(M_s)以上で,かつ,室温以上であった.得られた応力-ひずみ曲線から塑性変形開始応力σ_pおよび見掛けの弾性率E_<eff>を評価した.σ_pはA相単相域で大きくなった.また,M相単相および2相共存では磁場印加に伴いσ_pが低下した.一方,E_<eff>はA相単相域でわずかに増加した.M相単相および2相共存では磁場印加に伴いE_<eff>はわずかに増加した.さらに,磁気特性の向上が期待される強磁性を示す3d遷移金属であるFeあるいはCoを第4元素として添加したNi_2MnGaスパッタ膜を作製し,変態温度,磁気特性,ならびに,形状記憶効果に及ぼす第4元素添加の影響を調査した.Fe添加に伴い拘束時効処理膜のM_sは低下し,T_cは上昇した.一方,Co添加に伴いM_s, T_Cは共に上昇した.また,FeあるいはCoを添加した拘束時効処理膜は,無添加のものと同様に,加熱-冷却に伴い二方向形状記憶効果の発現が確認された.形状変化温度は,Fe添加に伴い低下し,Co添加に伴い上昇した.さらに,磁場の印加-除去に伴う形状変化量は,これらの添加に伴い増大した.
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Research Products
(1 results)