2005 Fiscal Year Annual Research Report
先進耐熱構造材料へのAl拡散浸透処理の最適制御技術開発とその組織変化予測
Project/Area Number |
16360343
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
村上 秀之 独立行政法人物質・材料研究機構, 材料研究所, 主席研究員 (30343867)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大出 真知子 独立行政法人物質・材料研究機構, 計算材料科学研究センター, 研究員 (50370309)
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Keywords | 拡散浸透処理 / Ni基単結晶超合金 / イリジウム / 白金 / 高温酸化 / 高温腐食 / ボンドコート / 方位依存 |
Research Abstract |
ジェットエンジンやガスタービンの動静翼等、高温下で用いられるNi基超合金の耐酸化特性を向上させる手段の1つとしてAlの拡散浸透処理(アルミナイジング)が挙げられる。本研究ではNi基単結晶超合金を母材とし、Ir基合金を被覆した材料を中心として、I.アルミナイジング条件とAlの濃度分布、それに伴う組織変化について系統的に調べ、II.耐酸化特性、高温における機械的特性との相関について検討するとともに、III.アルミナイジングに伴う組織変化を予測する数値計算手法を開発することを目標した。本年度はNi基単結晶超合金にアルミナイズを施した材料に関する特性を評価した。その結果、(1)Ptに30から50at%のIrを添加した合金をマグネトロンスパッタリング法、或いは電気めっき法によって被覆した後アルミナイズを施した材料は高温酸化特性、高温腐食特性いずれも良好であることを明らかにした。しかしながらアルミナイズによって試料のクリープ特性は劣化し、たとえばAl-50mass%Fe, NH_4Cl, Al_2O_3混合粉を用いて1000℃5hにてAr雰囲気でアルミナイズ処理をした試料のクリープ寿命はアルミナイズ処理を施さない試料よりも2割程度短くなることが明らかとなった。また、アルミナイズによる基材の組織変化には方位依存性があり、2次反応層(Secondary Reaction Zone : SRZ)と呼ばれるTCP相析出領域は<110>{001}方位でもっとも顕著で、<100>{001}方位では抑制されるということを明らかにした。
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Research Products
(4 results)