2006 Fiscal Year Annual Research Report
ナノグラニユラー構造を有する次世代電磁波ノイズ抑制薄膜材料の創製と実装評価
Project/Area Number |
16360351
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Research Institution | Research Institute for Electric and Magnetic Materials (RIEMM) |
Principal Investigator |
大沼 繁弘 (財)電気磁気材料研究所, 薄膜材料グループ, 主任研究員 (50142633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 伸聖 (財)電気磁気材料研究所, 薄膜材料グループ, 研究員 (70205475)
山口 正洋 東北大学, 大学院工学研究科, 教授 (10174632)
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Keywords | 磁性薄膜 / 電磁波ノイズ抑制効果 / GHz帯域 / ナノグラニュラー構造 / 低温成膜 / 抵抗損失 / 磁気損失 / マイクロ磁気プローブ法 |
Research Abstract |
1、低温成膜方法の確立 より幅広い応用化のためには、成膜中の基板温度が100℃未満であることが望ましい。しかし、通常のスパッタ成膜法では基板温度は100℃以上になる。特に、反応性スパッタ成膜では300℃に達する場合もある。この昇温をさけるために、成膜装置として対向ターゲット型スパッタ装置を用いて、室温成膜方法の検討を行った。基板の位置と成膜条件を検討した結果、含酸素の反応性スパッタでも基板冷却無しで、基板温度を85℃以下に抑える成膜方法を見出した。その結果、従来困難だったPETなどの低耐熱性ポリマーや、端子がついたままの電子デバイスなどへのナノグラニュラー磁性膜の直接成膜が可能になった。 2、デバイスへの実装試験 2で確立した室温成膜法を用いて、ケースの頭部を外したLSI上にナノグラニュラー膜を成膜した。端子がついたままでは、基板ホールダーからのLSIまでの距離が10mmとなり、まったく冷却されない。にもかかわらず、LSIの表面温度は50℃以下であった。そのため機械的、電気的なダメージはまったく受けていなかった。表面にナノグラニュラー膜が成膜されたLSIをマイクロ磁気プローブ法により評価した。定量的な結果はまだであるが、成膜したLSIからのプローブ出力(ノイズの大きさ)は、全ての周波数帯域で成膜前の結果と比較して明瞭に減少することが観察され、研究目的を達成することが出来た。現在、測定条件や定量化を検討中である。
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Research Products
(6 results)