2005 Fiscal Year Annual Research Report
セラミックスを内包するマイクロクローズドセル構造金属材料創製技術の開発
Project/Area Number |
16360352
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
岸本 哲 独立行政法人物質・材料研究機構, 材料研究所, 主席研究員 (10354169)
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Keywords | クローズドセル / セラミックス / 放電プラズマ焼結法 / 静水圧加圧 |
Research Abstract |
(1)放電プラズマ焼結法を用いたセラミックス内包クローズドセル構造金属材料作製法 粉末試料に大電流をパルス状に引加しながら荷重を作用させ、放電あるいは通電による加熱によって粉末を焼結することのできる放電プラズマ焼結法を用いて、クローズドセル構造金属材料作製を試みた。 セラミックス粒子に無電解メッキによりNi-P合金をコーティングし、放電プラズマ焼結法を用いて焼結した。セル構造は荷重方向に対して垂直な方向に楕円形に変形したが、セル構造を有することができた。またグリーン体作製が可能な場合は、放電プラズマ焼結時にグリーン体とダイとの間に硬いセラミックスの粒子を充填させて、疑似的に静水圧状態で焼結する手法も開発した。 (2)金属コーティング多孔質セラミックス粒子を用いたクローズドセル構造金属材料作製法 変形し易いセラミックスとしてアルミナなどの多孔質のセラミックス粒子にNi-P合金をコーティングし、これを静水圧加圧後に真空中で加熱焼結する方法と放電プラズマ焼結法を用いて焼結することにより、セラミックス粒子を内包するクローズドセル構造金属材料を作製した。比較材として、変形し難いジルコニア粒子に金属をコーティングして同様な手法で焼結を試みた。変形しにくいジルコニア粒子においては静水圧下でグリーン体を作製することができず、静水圧負荷後の真空焼結法では本クローズドセル構造金属材料の作製することはできず、放電プラズマ焼結法のみ作製することができた。3点曲げ試験においてはアルミナ等の多孔質粒子を用いたものが高い強度を示し、またセル構造の形態と強度との関係は、セル構造が複雑なほど高い強度を示した。また、放電プラズマ焼結法を用いると10x20x1mmほどの小さな試料も作製できた。
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Research Products
(2 results)