2004 Fiscal Year Annual Research Report
新規な溶媒を用いる電気化学プロセスによるナノ構造複合材料の創製
Project/Area Number |
16360374
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
粟倉 泰弘 京都大学, 工学研究科, 教授 (70109015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平藤 哲司 京都大学, 工学研究科, 助教授 (70208833)
邑瀬 邦明 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30283633)
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Keywords | 電析 / 非水溶媒 / イオン性液体 / 常温溶融塩 / アルミニウム合金 / 水分含有量 / 粘度 / ジメチルスルホン |
Research Abstract |
新たに開発したイオン性液体および有機溶媒などの新しい溶媒を用い、水溶液からは電析不可能なアルミニウムをはじめとする様々な金属、合金の電解プロセスによる製造の可能性を検討した。 平滑なアルミニウム電析が可能なジメチルスルホンを主とする有機溶媒からのAl-MnおよびAl-Ni合金電析について検討した。Al-Mn合金電析おいては数mass%以下のMnの共析により、光沢のあるAl-Mn合金が得られた。電解浴中のMnCl_2濃度を高めることにより30mass%程度のAl-Mn合金の電析が可能であった。ただし、塩化物系溶融塩のAl-Mn合金電析で報告されているアモルファス単相の電析物は得られなかった。電解浴へのNiCl_2の溶解度は小さく、Al-Ni合金の電析は困難であったが、少量のNiCl_2の添加によりAl電析の核生成が容易となり、より均一な電析物が得られることが明らかとなった。 新規な溶媒として、脂肪族四級アンモニウムイミド型イオン性液体を開発し、Zn-Mg合金電析に関してイオン性液体の水分含有量の影響について検討した結果,数100ppm程度の水分含有量であっても得られる電析物に影響することが明らかになった。そこで、イオン性液体の水分含有量と物性の関係を調べたところ、イオン性液体の水分含有量は、雰囲気中の水蒸気圧の他、イオン液体中の金属イオン濃度、温度にも大きく影響されることが明らかとなった。また、イオン液体の温度の上昇とともに、水分含有量は低下し、それに伴い粘度の低下と導電率の上昇が認められた。
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Research Products
(2 results)