2004 Fiscal Year Annual Research Report
高温融体物性からの窒化ケイ素の液相焼結プロセスの解明
Project/Area Number |
16360376
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中島 邦彦 九州大学, 工学研究院, 助教授 (10207764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 賢治 九州大学, 工学研究院, 助教授 (30336002)
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Keywords | 高温融体物性 / 希土類酸化物融体 / 窒化ケイ素溶解度 / 異方性オストワルド成長 / イオン半径 |
Research Abstract |
本研究では,代表的な窒化ケイ素セラミックスの焼結助剤であるRE_2O_3-MgO-SiO_2(RE=Y,Gd,Nd and La)系融体に対する窒素溶解度を精度よく測定し,同系融体中における窒化ケイ素の結晶成長の動力学た及ぼす希土類酸化物の影響を高温融体物性の観点から速度論的に解釈した. 9RE_2O_3-41.1MgO-49.9SiS_2系融体中へのα-Si_3N_4の溶解反応は時間とともに進行し,6hで平衡に達した.また,本実験の条件下において,9RE_2O_3-41.1MgO-49.9SiO_2系融体中へのα-Si_3N_4の飽和溶解度は4.8〜5.8at%でありイオン半径が大きいRE^<3+>を添加した系ほど溶解度が高いことを明らかにした. RE-Mg-Si-O-N系において,イオン半径の小さい希土類を含む系ほどα-β相転移速度が大きいことを明らかにした.また,La-Mg-Si-O-N融体中のβ-Si_3N_4結晶は長さ方向に広い分布を持つことがわかった.一方,Y-Mg-Si-O-N融体中においては長さ方向だけでなく幅方向へも広い分布を持ち,GdおよびNdを含む系は両者の中間の分布を示した.さらに,La-Mg-Si-O-N融体中のβ-Si_3N_4結晶の平均アスペクト比は保持時間にともなって徐々に増加することがわかった.また,他の希土類酸化物を含む系では平均アスペクト比は保持時間256minまで直線的に増加し,その後一様に減少した.以上の変化は,窒化ケイ素のα-β相転移および異方性オストワルド成長によるものであることを明らかにした.以上より,イオン半径の小さい希土類を含む系ほど,得られるβ-Si_3N_4のアスペクト比が小さいことが明らかにした.以上のモフォロジー変化は助剤融体の粘性および窒化ケイ素の溶解度を用いて定性的に解釈できた.
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