2005 Fiscal Year Annual Research Report
サブハライド化学種を活用する金属チタン新製造法の基礎的研究
Project/Area Number |
16360378
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
不破 章雄 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60139508)
|
Keywords | チタン / 製錬 / サブハライド / 還元 / 各種製造プロセス / 反応・分離 / 融体・凝固 / 素材精製 |
Research Abstract |
本研究課題は、クロール法の熱力学的な考察により充分に存在が予見される最も重要な中間性生物であるTiCl2(s)に着目し、このTiCl2(s)を利用する新チタン製造プロセスの学術的、基礎的研究を行った。具体的には、下記の反応について、新たな知見を得た。 本年度前期ではTiCl2-MgCl2混合溶融塩生成反応を主体的に行った。この研究課題は、混合溶融塩を連続的に得る方法に関する基礎的な研究を行うものである。TiCl2-MgCl2混合溶融塩はMgCl2中のTiにTiCl4(g)を供給することにより生成し、その特性を評価する。TiCl2-MgCl2溶融塩の合成では温度が850℃より900℃で反応させたほうが想定したTiCl2濃度に近い値が得られた。TiCl2-MgCl2への容器等からの不純物の混入は非常に少なく、熱分析の結果、またこれを還元して生成するTiの純度に影響を与えない範囲であった。 本年度後期ではTiCl2-MgCl2混合溶融塩とMg(l)還元反応を主体的に行った。生成Tiの生成場所、生成形態に対する影響を次の実験条件に関して調査した。 1)反応容器材質2)混合方法a)溶融MgにTiCl2-MgCl2溶融塩を滴下させ反応させる方法,b)TiCl2-MgCl2溶融塩にMgを投下し反応させる方法3)TiCl2-MgCl2中のTiCl2濃度4)反応温度 生成Tiの生成観察を、主としてMgCl2との分離性の観点から、現行のクロール法によるTiの形態と比較検討のため、SEM観察等を行った。 TiCl2-MgCl2混合溶融塩のMg還元により粉末状のTiを生成することに成功した。生成チタンの形状は温度に依存することを実証した。
|