2004 Fiscal Year Annual Research Report
熱応答性磁性ナノ微粒子を用いた生体高分子評価システムの構築
Project/Area Number |
16360412
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
田中 三郎 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (10271602)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桂 進司 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (10260598)
廿日出 好 豊橋技術科学大学, 工学部, 教務職員 (90339713)
大西 徳幸 チッソ(株), 横浜研究所, 主任研究員(研究職)
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Keywords | SQUID磁気センサ / 生体高分子 / 磁気微粒子 |
Research Abstract |
生体高分子(DNA)の検出方法に関して我々はより高感度な検出法として、温度によって凝集・分散が可能な磁性微粒子と超高感度磁気センサを用いた方法を検討した。フェライトなどの磁性微粒子を用いてDNAを標識し、磁気センサで検出する方法がこれまでにも提案されているが、この方法では磁気信号が小さく実用化に至っていない。我々の方法は極めて高精度で生体高分子を検出することが可能になり、イミュノアッセイへの応用も可能である。本研究の目標として、超高感度磁気センサを用いて感度0.1〜1amol(10-18)程度を検出できる免疫検査およびDNA解析システムを構築することをあげている。通常、微粒子を磁気標識として使用するためには、その粒子サイズは分散性の問題から、10nm(ナノメートル)以下が望ましく、フェライトなどの強磁性微粒子が使用される。一方、強磁性体は数ミクロンサイズでは強磁性体の性質を示すが、ナノサイズと小さくなると"超常磁性"特性を示し、残留磁気を持たなくなる性質があり、それが磁気検出感度を低下させていた。我々はチッソ(株)において開発された熱応答性磁性ナノ微粒子を磁気標識に用いている。この微粒子は臨界温度を有し、臨界温度以上ではナノサイズの超常磁性であるが、それ以下では凝集して大きな塊となる。この塊状態では本来の強磁性の性質を示すため、大きな磁気信号が得られる。今年度は磁気センサを組み込んだシステムを構築し、上記微粒左が温度変化によって、凝集と分散を行うことを確認した。次年度より、センサを用いた信号計測を行う。
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Research Products
(1 results)