2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16360422
|
Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
山崎 伸彦 九州大学, 工学研究院, 教授 (70166635)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪口 雄三 九州大学, 工学研究院, 助手 (30274509)
難波 昌伸 崇城大学, 工学部, 教授 (50037735)
|
Keywords | ファン騒音 / トーンノイズ / アクティブ制御 / ANC |
Research Abstract |
ダクテッドファンのダクト周上に配置したスピーカーから制御音波を発することで,ダクト内のファン騒音を低減させる手法について研究を行った. 試験にはファン直径400mm・ハブ比0.5・羽根枚数20枚の軸流ファン試験装置を用い,回転数を2,000rpmから4,000rpmまで変化させて行った.ダクト内の軸流流速は,回転数が3,000rpmの時で約10m/sec.である.ダクト周上に配したスピーカーは30度おきに12個で,入力10W・実効振動直径6cmのものを用いた.ファン軸の回転信号をトリガ信号としてPC上のFPGA(Field Programmable Gate Array)ボードで信号処理し,アンプを介して制御スピーカーを駆動した.スピーカーの最適振動振幅と最適位相は手動で探した. 制御手法としてスピーカーからの直接音波を用いてファン騒音を低減させる方法と、スピーカーとファンの干渉音波を用いてファン騒音を低減させる方法(後者の方法ではスピーカーからの直接音波はカットオフモードとなりダクト内を伝播しない)の2つの制御方法を試験し、それぞれについて次の知見が得られた. まず直接音波を用いる手法では、2,000rpm時に顕著なファン騒音(トーンノイズ)の低減効果が見られ、約1kHzのトーンノイズを13dB低減させることに成功した。より高い回転数では,低減幅は数dBに留まったものの,トーンノイズを低減させることに成功した。 次にスピーカーとファン(動翼)の干渉音波を用いる方法については,事前に行った理論計算では成功の可能性が高かったにも関わらず,試験結果はファン騒音の低減効果は認められないという結果に終わった.本手法では制御に用いる干渉音波が高次の高調波であることから,制御音波の音圧振幅が小さく,ファン騒音を制御するに必要な振幅が得られていないのが原因と考えられる.
|
Research Products
(1 results)