2005 Fiscal Year Annual Research Report
太陽電池アレイ・カメラを利用した大規模ダスト・カウンタの開発
Project/Area Number |
16360425
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
花田 俊也 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (30264089)
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Keywords | 微小デブリ / 低速衝突 / 太陽電池 / 静止軌道 / 宇宙機 |
Research Abstract |
昨年度実施したカメラによる衝突痕画像取得システムの概念設計ならびにデジタルカメラ(地上用民生品)を用いたブレッドボードモデルの設計・製作およびその機能試験を踏まえ,今年度は,軌道上で衝突痕の画像取得・処理を行うためのカメラによる衝突痕画像取得システムの工学モデルを設計・製作した.具体的には,CMOS素子を用いた小型のデジタルカメラ(地上用民生品)を組込んだカメラによる衝突痕画像取得システムの工学モデルを設計・製作し,衝突痕画像の撮影,取込み,保存などの基本機能を試験的に確認した.また,さらに高解像度のCMOS素子を用いたデジタルカメラと,デジタルカメラの撮影範囲を変更できるようにステッピングモータなどのアクチュエータも組込んだカメラによる衝突痕画像取得システムの工学モデルの設計に着手した.さらに,次年度に実施予定のこれら工学モデルの環境試験についても検討した. 太陽電池アレイ画像から微小デブリ衝突痕の形状・衝突条件を推測するための画像処理・解析手法の検討を行った.具体的には,任意位置・姿勢のカメラにより取得された衝突痕の平面形状を復元するために,「射影不変量」と呼ばれる画像特徴量を利用した手法を提案した.さらに,復元された衝突痕形状から衝突した微小デブリのサイズを推定するために,微小デブリのサイズとクレータ(衝突痕)直径の関係を表す数学モデルと,「ベイズ推定法」を利用した統計的なサイズ分布推定法を導いた.最終的に,人工的に生成されたカメラ画像を用いたシミュレーション実験を行い,提案手法の有用性を確認した.また,次年度に実施予定のカメラによる衝突痕画像取得システムの工学モデルを用いた実証実験についても検討した.
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Research Products
(4 results)