2004 Fiscal Year Annual Research Report
実数値遺伝的アルゴリズムを用いたポッドプロペラ推進システムの流力最適化
Project/Area Number |
16360441
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安東 潤 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (60211710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶原 宏之 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (30114862)
木村 元 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (40302963)
吉武 朗 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (10264087)
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Keywords | ポッド / ストラット / 形状表現 / 制約条件 / 実数値遺伝的アルゴリズム / 並列計算 |
Research Abstract |
簡単な形状のポッドおよびストラットの模型と手持ちの模型プロペラを組み合わせ、九州大学船型試験水槽においてポッド・ストラット系に働く力およびプロペラの推力・トルクを計測したが、既に開発済のポッドプロペラ性能計算法による結果と比較し、ストラットに働く力の計測値が計算値より大きな値になるという問題が判明した。この差はストラットの造波によるものと思われたため、ストラットの水面貫通部周辺に波消し板を取り付けて再度実験を行ったところ、ストラットに及ぼされる造波の影響を抑制したにも関わらず、計測値にはさほどの変化は見られなかった。このため、ストラットに及ぼされる造波の影響は無視できると考え、ポッドプロペラ性能計算法に含まれるストラットの形状影響に関する実験係数を調整することにより、計測値により近い推定値を得ることが可能となった。 ストラットの断面形状は翼型であり、ポッド形状は回転楕円体に近い形状である。このため、翼型および楕円形に近い形状の数式表現について検討した。先端での丸みを表現するために1/2乗を含む4次の多項式を用いることで、これら形状を十分な自由度をもって表現できることが分かった。このような多項式による形状表現と流体計算との適合性を確認するため、多項式の係数をランダムに変化させ、最も基本的な流体計算法である吹出しで形状を表現するヘス・スミス法による計算を行った。そして、流体計算が行えないような非現実的な形状が生成されないような制約条件を付加する方法を考案した。 複数のパーソナルコンピュータを用いて実数値遺伝的アルゴリズムの個体評価を並列的に行う環境を構築した。並列計算機環境を構築する際に通常用いられるMPIという通信プロトコルではなく、フォートラン言語を用いて独自に作成したプログラムにより並列計算を問題なく行うことに成功した。
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