2004 Fiscal Year Annual Research Report
デュアル水平坑井を用いたメタンハイドレート層からのメタン生産プロセスの開発
Project/Area Number |
16360447
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
佐々木 久郎 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (60178639)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大川 浩一 秋田大学, 工学資源学部, 助手 (00375221)
|
Keywords | メタンハイドレート / 水平坑井 / 熱水圧入 / 分解 / ガス生産 / 貯留層 / モデル実験 / 数値シミュレーション |
Research Abstract |
メタンハイドレート層からのメタンガス生産に関して,デュアル水平坑井を用いた生産プロセスに関して研究を実施した。平成16年度は,メタンハイドレート層の物性値および分解実験などの動向に関する資料収集を実施し,熱水圧入法を適用するメタンハイドレート貯留層を模擬した可視化貯留層モデルを設計・製作した。ガラスビーズなどの多孔質層に対し擬似メタンハイドレート層(炭酸水素氷結層)モデルを生成し,その浸透率,熱物性などの貯留層特性を測定した。 この模擬ハイドレート貯留層モデルに対し,高圧ポンプによってモデルに設けた上部水平坑井から熱水(塩酸溶液)を圧入して実験を実施した。貯留層内に形成された熱水チャンバー境界におけるメタンハイドレート分解フロントと分解ガスの生産挙動を可視化観察するとともに,上部坑井からの生産流体として排出されるガス生産量を測定した。 これらの実験結果にもとづき,ヒストリーマッチングによる数値モデルの構築を実施し,実フィールド条件に拡大した数値シミュレーションモデルへ発展させることに成功した。さらに,熱・物質移動現象のマクロ的物理現象を支配する主要な物理パラメータを抽出し,ガス生産速度に関するパラメータを明確にできるモデルを構築した。 最後に,実験モデルにおけるガス生産量と熱収支とについて分析し,経済指標となる熱水/ガス比の測定結果から,坑井配置と熱水圧入レートの最適化に関する検討を行ったほか,貯留層の圧力条件での生産流体中のガス溶解度の測定を実施し,その影響について検討した。 平成16年11,月に海外共同研究者であるカナダ・アルバータ大学・教授・Polikar博士の秋田大学への招聘および平成17年3月に秋田大学VBL研究員・菅井裕一博士のカナダ・アルバータ大学への派遣によって,デュアル坑井技術などの実験手法に関する共同研究と実験結果の検討を実施した。
|
Research Products
(2 results)