2005 Fiscal Year Annual Research Report
デュアル水平坑井を用いたメタンハイドレート層からのメタン生産プロセスの開発
Project/Area Number |
16360447
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐々木 久郎 九州大学, 工学研究院, 教授 (60178639)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅井 裕一 九州大学, 工学研究院, 助手 (70333862)
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Keywords | メタンハイドレート / 水平坑井 / 熱水圧入 / 分解 / ガス生産 / 貯留層 / モデル実験 / 数値シミュレーション |
Research Abstract |
メタンハイドレート層からのメタンガス生産に関して,デュアル水平坑井を用いた生産プロセスの開発研究を実施した。前年度に製作した縮小物理実験モデルを用いて,ガラスビーズで構成した多孔質層に対する擬似メタンハイドレート層(炭酸水素氷結層)モデルを生成し,上部水平坑井からの熱水圧入に対する貯留層の浸透率異方性が生産特性に与える影響を実験的に明らかにした。前年度および本年度の物理モデルの実験結果に対するメタンハイドレート層の分解界面での分解挙動に関するヒストリーマッチングを数値シミュレータSTARSによって実施した。また,実際にメタンガスを高圧・低温でメタンハイドレートを実際に生成させた模擬コア試料に関し,熱水を注入した分解実験を実施することで分解速度を計測し,生産流体のメタンガス量を分光光度計によって検証した結果からハイドレートの分解速度を求めた。この測定結果にもとづき,熱流速に対するハイドレート分解速度に関する反応モデル並びに南海トラフ海域におけるフィールドスケールを有するメタンハイドレート堆積層の数値グリッドを構築し,メタンハイドレート層からの熱水圧入によるガス生産予測用数値モデルへと発展させた。STARSによってフィールド規模でのメタンハイドレート分解とガス生産レートの数値シミュレーションを主要なパラメータ(ハイドレート層の浸透率,ハイドレート飽和率,デュアル坑井長,2坑井の垂直距離と水平長など)を変化させて実施し,数値シミュレーション結果からガス/熱水比などの生産効率に関する比較評価を実施した。なお,カルガリーにおいて開催された水平坑井技術に関する国際会議において,海外共同研究者であるアルバータ大学Polikar教授と前年度の実験結果と研究計画に関しての研究打ち合わせを実施した。水平坑井技術に関する最新情報と実験装置・手法に関する情報交換を実施し,さらにカナダアルバータ大学の水平坑井を用いた実験結果および数値モデル化に関しての研究討議を実施した。
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Research Products
(4 results)