2005 Fiscal Year Annual Research Report
高温水中過酸化水素のステンレス鋼酸化皮膜の動的挙動と応力腐食割れへの影響の定量化
Project/Area Number |
16360467
|
Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
内田 俊介 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 研究嘱託 (60321973)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚田 隆 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, グループリーダー (20354798)
佐藤 智徳 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 研究員 (60414554)
佐藤 義之 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00005480)
|
Keywords | 沸騰水型原子炉 / 応力腐食割れ / 過酸化水素 / き裂進展速度 / 酸化皮膜 |
Research Abstract |
1)H_2O_2濃度トランジェント時の交流インピーダンス解析 水化学環境および応力環境を計画的に変更して、外乱を与え、各条件での交流インピーダンス測定を行った。測定結果について、等価回路を設定して、その解析結果に基づき、酸化皮膜の電気抵抗のみでなく、酸素イオン輸送抵抗、レドックス抵抗(H_2O_2の表面での還元反応)、酸化物の溶解抵抗などの時間変化を弁別、定量し、酸素と過酸化水素での酸化皮膜の電気抵抗のみでなく、酸素イオン輸送抵抗および酸化物の溶解抵抗の差異を定量した。 2)試験片の表面分析 2次イオン質量分析(SIMS)、光電子分光分析(XPS)、走査型電子顕微鏡(SEM-EDX)およびレーザラマン分光分析を組み合わせた、多元表面分析により、酸化皮膜物性およびその環境トランジェント効果を明らかにした。 3)き裂進展速度測定 き裂進展速度をポテンシャルドロップ法により測定し、酸素と過酸化水素の腐食電位およびき裂 進展速度に与える影響の差異を定量した。 4)応力環境トランジェントのSCCに及ぼす影響評価 皮膜成長速度、破壊サイクルを定量化して、き裂進展速度データと照合して、皮膜動的挙動データに基づき、皮膜挙動とき裂進展速度の相関を把握した。 5)上記皮膜挙動とき裂進展速度の相関の把握 き裂進展速度測定、in-situ皮膜挙動解析および多元表面分析の結果を総合的に評価し、従来の腐食電位に代わる新しい補正腐食電位によりき裂進展速度を一元的に評価できることを示した。
|
Research Products
(7 results)
-
-
[Journal Article] Effects of Hydrogen Peroxide on Corrosion of Stainless Steel(IV)-Determination of Oxide Film Properties with Multilateral Surface Analyses2005
Author(s)
T.Miyazawa, S.Uchida, T.Satoh, Y.Morishima, T.Hirose, Y.Satoh, K.Iinuma, Y.Wada, H.Hosokawa, N.Usui
-
Journal Title
J.Nucl.Sci.Technol 42,2
Pages: 233-241
-
-
[Journal Article] Effects of Hydrogen Peroxide and Oxygen on Corrosion of Stainless Steel in High Temperature Water2005
Author(s)
S.Uchida, T.Satoh, Y.Morishima, T.Hirose, T.Miyazawa, N.Kakinuma, Y.Satoh, N.Usui Y.Wada
-
Journal Title
12th Int.Conf.Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems-Water Reactors, Snowbird, Aug.15-18, 2001, TMS, (in CD)
-
-
-