2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16370036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
寺北 明久 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30212062)
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Keywords | ロドプシン / 対イオン / G蛋白質 / 多様性 |
Research Abstract |
(1)分子進化的中間型ロドプシン類・パラピノプシンが駆動する情報伝達系の同定:パラピノプシンが供役するG蛋白質の検索。 ヤツメウナギ松果体cDNAをテンプレートにし、ヤツメウナギからG蛋白質遺伝子のクローニングを行った。その結果、トランスデューシンを含む4種類のG蛋白質遺伝子を得た。すべてについて、アンチセンスRNAを調製し、in situ hybridizationを行った。その結果、松果体に存在する2種類の光受容細胞の内、ロドプシンが機能している細胞にはトランスデューシンのシグナルを検出したが、パラピノプシンが機能している細胞には、明瞭なG蛋白質由来のシグナルを得ることは出来なかった。免疫組織化学的な検出のために現在、4種類のG蛋白質に対する抗体を作製している。 (2)多様な視物質のG蛋白質活性化能の定量的比較解析 ウシロドプシン、ナメクジウオロドプシン、パラピノプシンは試験管内でGiを活性化する。そこで、HEK293細胞で発現させた野生型の3つのロドプシン類(ウシロドプシン、ナメクジウオロドプシン、パラピノプシン)のGi活性化能を、放射活性を持つGTPアナログ(GTPγS)のGiへの取り込み量を、ロドプシン量を変化させて測定することによって比較した。その結果、ウシロドプシンは、ナメクジウオロドプシンの50倍、パラピノプシンの20倍の活性を持つことが分かった。ナメクジウオロドプシンの対イオンを181から113番目のアミノ酸に置換した変異体では、G蛋白質の活性化能は数倍の上昇しかみられず、ウシロドプシンの高いG蛋白質活性化能は、Glu113周りの水素結合系の存在と関連していると考えられた。
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Research Products
(4 results)