2006 Fiscal Year Annual Research Report
ナメクジウオ類の進化-現生種を網羅した分子系統樹による全体像の把握
Project/Area Number |
16370044
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西川 輝昭 名古屋大学, 博物館, 教授 (50126885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 睦 東京大学, 海洋研究所, 教授 (90136896)
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Keywords | ナメクジウオ類 / 分子系統樹 / ミトコンドリアゲノム / 形態進化の停滞 / Branchiostoma belcheri / ヒガシナメクジウオ / 隠蔽種 / 分岐年代推定 |
Research Abstract |
(1)標本の現地採集: 代表者西川が、Branchiostoma belcheriのタイプ産地であるボルネオのサラワク州において、2006年5月に本種の採集を試みた。ところが、予想外の悪天候に阻まれ、十分な野外調査ができず、収穫なしに終わった。タイプ産地で採集された試料の分子情報が今後の研究の進展に不可欠との判断から、8月に再挑戦し、B.belcheriを首尾よく採集するとともに、Epigonichthys cultellusも入手することができた。 (2)形態と分子の解析: 分子系統学的解析は、研究分担者西田のところで、東大海洋研・COE研究拠点形成特任研究員昆健志博士と東大農学生命科学研究科・日本学術振興会特別研究員山野上祐介博士の協力をえて実施した。ミトコンドリアゲノムの配列データを基礎に、最尤法、最節約法、ベーズ法など、さまざまな系統解析法を用いて系統樹の構築をすすめた。 (3)研究成果の公表 ・学会発表は以下のとおりである:「古い?新しい?-現生頭索動物の分子系統解析」(日本古生物学会2006年年会);「ミトコンドリアゲノム全長配析による頭索動物の系統および分岐年代推定」(日本進化生物学会第8回大会);「ナメクジウオ類の1種ranchiostoma belcheriとは何か」(日本動物学会第77回大会)。なお、最後の発表については、サラワク産標本を急いで解析した結果によって、結論をより明快にすることができた。 ・研究成果の社会への発信は以下のとおりである:ひらめき☆ときめきサイエンス(2006年12月2日)において「ナメクジウオ類の進化のなぞに迫る」;愛知教育大学付属高等学校・文部科学省「GLOBE推進事業」(2007年2月22日)において「海の生き物をしらべる楽しみ」。.
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