2004 Fiscal Year Annual Research Report
プロテオミクス的手法を用いたユビキチン化修飾の多様な機能の解明
Project/Area Number |
16370047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
横沢 英良 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (90012765)
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Keywords | ユビキチン / 翻訳後修飾 / ペプチドマスフィンガープリント法 / ポリユビキチン鎖 / UFD経路 |
Research Abstract |
1.ペプチド・マス・フィンガープリント法によるポリユビキチン鎖の結合特異性決定方法の確立:E1酵素(Uba1)とE2酵素(Ubc13・Mms2複合体)を発現して単離し、それらを用いてLys63残基を介するポリユビキチン鎖を調製した。それと、Lys48残基を介するポリユビキチン鎖(市販品)とをトリプシンで消化した。得られたペプチド混合物をMALDI/TOF質量分析計で解析し、各ポリユビキチン鎖に特異的な分岐型ペプチドに由来するマスピークを指標にして、各ポリユビキチン鎖に特有の結合特異性を決定できることを明らかにした。2.UFD経路で生成するポリユビキチン鎖の結合特異性の決定:出芽酵母のUFD(ubiquitin-fusion degradation)経路で働くE1酵素(Uba1)、E2酵素(Ubc4)、E3酵素(Ufd4)およびE4酵素(Ufd2)を発現して単離し、一方、UFD基質としてユビキチン-GST(グルタチオン-S-トランスフェラーゼ)融合蛋白質を発現して単離した。はじめに、Uba1、Ubc4およびUfd4存在下でユビキチン-GST融合蛋白質のユビキチン化反応を行い、生成するポリユビキチン鎖の結合特異性を.ペプチド・マス・フィンガープリント法により解析したところ、ポリユビキチン鎖に特異的なマスピークを検出できなかった。しかし、次に、Ufd2を加えて再度ユビキチン化反応を行い、生成するポリユビキチン鎖の結合特異性を同様に解析したところ、Lys48残基を介するポリユビキチン鎖に特異的なマスピークが検出された。以上の結果から、Uボックス型ユビキチンリガーゼUfd2は、Lys48残基を介するポリユビキチン鎖の延長を触媒すると結論した。
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Research Products
(4 results)