2004 Fiscal Year Annual Research Report
ENFペプチドによる血球細胞活性化機構の構造生物学的解析
Project/Area Number |
16370049
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
河野 敬一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10136492)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 洋一 佐賀大学, 農学部, 教授 (50164926)
川畑 俊一郎 九州大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90183037)
水口 峰之 富山医科薬科大学, 薬学部, 助教授 (30332662)
相沢 智康 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40333596)
|
Keywords | GBP / サイトカイン / 細胞成長因子 / 昆虫 / 生体防御 / 自然免疫 / ペプチド / 立体構造 |
Research Abstract |
GBPはアワヨトウ幼虫から単離された25のアミノ酸からなるサイトカインである。GBPはいくつかの活性をもっており、幼虫の成長を制御したり、培養細胞の増殖を制御したり、プラズマ細胞と呼ばれる免疫細胞を刺激したりする。GBPの3次構造はしっかりした構造をもつコア領域とフレキシブルなN、C末端からなる。我々の以前の研究からコア領域以外にGlu(1)やPhe(3)がプラズマ細胞刺激活性に重要であることがわかっている。フレキシブルなN末端領域が重要であることから、さらにこの領域に挿入、置換、削除した各種部位特異的変異体を構築して、GBPとその受容体の相互作用様式について検討を加えた。特にGly(5)-Gly(6)の領域はN末端とコア領域を結ぶフレキシブルなリンカーとしての役割を果たしていると予想されるので、この部分のGlyの残基数を増減することにより運動の自由度を変化させたところ、増減により何れの場合も活性は低下した。またGlyをよりかさ高いPheやProに置換した場合も活性は低下した。これらの結果から、GBPと受容体の結合にはGBPのN末端領域とコア領域の相対的な位置関係が重要であること、それを実現するためにリンカー領域のフレキシビリティも重要であることが推定された。またN末端からペプチド鎖を削っていくと、変異体は途中でアンタゴニスト活性を失うことから、コア領域の他にN末端領域、特にPhe(3)が受容体との結合に重要であることが明らかになった。
|
Research Products
(6 results)