2006 Fiscal Year Annual Research Report
構造解析に基づくPXドメインのシグナル変換機能の解明
Project/Area Number |
16370050
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Research Institution | KYUSHU UNIVERCITY |
Principal Investigator |
神田 大輔 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (80186618)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前仲 勝実 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (10322752)
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Keywords | PXドメイン / PXAドメイン / RGSドメイン / ソーティングネキシン13 / ソーティングネキシン14 / MDM1 / 発現系構築 / 小麦胚芽試験内合成系 |
Research Abstract |
タンパク質ドメインの1つであるPXドメイン(約140残基)のリガンドとして,PXAドメイン(約180残基)を相互作用相手として想定できる.PXAとPXは常に1つのポリペプチド鎖上に対になって存在することから,分子内で相互作用しており,膜へ移行するときに,その間の相互作用が切れてPXのホスファチジルイノシトールリン酸に対する結合を顕在化させると考えられる.PXAアミノ酸配列はタンパク質中に現れるときは必ずC末端側にPXドメインが存在している.PXAとPXの間は数百残基のアミノ酸配列で隔てられているが,この領域にはかなりの頻度でRGSドメイン(約130残基)が存在する.そこで,PXA-RGS-PXの組み合わせをもつタンパク質の中から,酵母のMDM1,ヒトのSNX(ソーティングネキシン)13,およびSNX14について,全長と各ドメインについて発現系構築をおこなった. SNX13全長はGST融合タンパク質として大腸菌をホストとして発現はできなかったが,小麦胚芽試験内合成系(セルフリー)で少量生産できた.SNX14全長はトリガーファクターとの融合タンパク質として大腸菌で発現したところ,発現が見られたが一部分解されているようであった.GST融合タンパク質としてセルフリーで生産ができた.SNX14については各ドメイン(PX,RGS,PXA)についてトリガーファクターとの融合タンパク質として大腸菌で発現した.PXについては精製が完了した.MDM1はトリガーファクターとの融合タンパク質として大腸菌で発現したが,一部分解が見られた.3つのタンパク質の中では,SNX14が構造解析の対象として一番適していると判断された.
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